北海道4デイズ、直前。
ちょっと報告が遅れてしまいましたが、去る7月3日、稚内港への帰着を持って、第1回ノースアイランドラリー札幌-稚内-サハリン5デイズ」が無事終了しました。応援していただいた皆様に厚く御礼を申し上げます。以前にも書きましたが、現在の稚泊航路の就航とともに、このラリーのおぼろげなイメージを抱き、そして8年前、北海道4デイズのスタートとともに、いずれ、ラリーのルートをサハリンに伸ばすことを具体的に考え始めたことを思い出します。しかし、それからしばらくの間は、実現できるという感触をつかむことはまるでありませんでした。いろんな意味で、機は熟していなかったのだと思います。なにより、ぼく自身に、ラリーの経験がありませんでした。山田さん、SSERに集う先輩、仲間たちからいろいろなことを学び、次第に実現のイメージができてきました。いざ、ラリーがスタートを迎えるという段階になってみると、いかに多くの人たちの思いが、これを実現させる力になったかということがわかります。来年、新しい約束の地を目指して再び、稚内港のパルクフェルメに集まります。
連続した自然相を持つ二つの島、サハリンと北海道。国境は、長い時間をかけて、そこに時間的な隔絶をもたらしましました。もとより、片やヨーロッパの文明、片や、中国、朝鮮半島の影響を強く受けてきた文明と生活文化。両者に流れている時間は、そのテンポすら違っているように感じられます。静かな海峡を進む船は、まるで時間旅行の装置のように、この異なる世界をつないでいます。この旅には、それらがもたらす特別な雰囲気があったと思います。
今年は、雪どけと同時に、北海道4デイズと、ノースアイランドラリーの準備が並行して進んできました。こんなにもたくさん、北の島を走りまわったのは初めての経験です。試走のドライバーは、中西さんでした。SSERのレッキ車、LC70も中西さんも、試走がタフになればなるほど頼りになる存在です。ユジノサハリンスクの郊外では、わずか30kmのトレイルを進むのに8時間もかかったり、大雪山の山奥でスタックしてしまったり…。いや、来年からは、セルフレスレスキューの装備・ノウハウを身につけなければ、と思っているところです。
自分にとっては、とてもあわただしく過ぎた、この3カ月ほどですが、いよいよ、北海道4デイズがはじまります。SSERの本部では、そろそろ、ラリーの物資を積んだカミオンが出発する頃でしょう。各地から参加のエントラントも、出発直前という報せが届きはじめました。受け入れる北海道側は、やっとすべての準備が整って、一息、というところです。エントリーしたライダーが体験できる、特別な4日間を思いっきり楽しみましょう。スタッフもとても楽しみにしていた最高の夏休みがはじまります。
キャプション
コルサコフの郊外にて。北海道でも普通に見られる光景。なんといってもお隣の島ですから…
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