お正月のダカール見物
■いよいよ2004ダカールラリーのスタートが近づいてきました。数多くのモータースポーツイベントの中でも、格別の知名度を持つパリダカですから、雑誌、専門誌はもとより、新聞、テレビのスポーツコーナーでも事前情報(プレビュウ)からいろいろと取り上げられます。すっかりお茶の間に浸透した感あり。ぼくもこの季節になると、気もそぞろとまではいかないまでも「ダカール、ダカール」と気になってしょうがないですね。
■ダカールの映像といえば、一種の定型と化したとも言える例のヘリビュウがあります。最近では撮影技術が高度になってきたようで、単にヘリコプターで追跡するだけではなく、望遠レンズを使った巧みなアングルが目立ちより新鮮にうつります。人々がダカールラリーに惹きつけられる理由もいろいろとあると思いますが、このヘリビュウに象徴される「金に糸目をつけない映像表現」によるところも非常に大きいのだろうと思います。2003年のKTMのプロモーションビデオ「FAST
FORWARD」はご覧になりましたか?? 言うまでもなくKTMの宣伝のためのビデオですが、そのなかにやはりダカールの映像があります。短いビデオですが、見た瞬間にイッちゃいそうな、そんな魅力がやっぱりダカールの映像にはあるんですね。
■でもぼくの場合には、そういう映像を見ても、実はあまり「ピンときていなかった」というのが正直なところ。砂漠といっても砂丘といっても見たこともないし、道もないのにフルスロットルでずーっと突っ走っていける大平原なんて、ちらりとも見たことがないわけです。Bajaやネバダの砂漠なら見知っていても、そういうのとは、ちょっとスケールが違うのがダカールのソレだった。それが2000年、2001年のラリーレイドモンゴルでガラりと変わった。今まで知らなかった広さや広がり、圧倒的な大きさの体験。それまで漠然としたイメージでしかなかったダカールの映像が、モンゴルでの体験を通じて実にリアルな輪郭と手触りを持つようになった。一気にガツンとリンクしてきたわけです。もちろん北アフリカとモンゴルではずいぶん違うものだと思いますが。
■ぼくにとっての2004年ダカールラリーにおける注目選手は、なんといっても日産の池町佳生と同じく日産でこちらはチームドスードの三橋淳、この二人です。トップカテゴリーではないので、活躍ぶりは目立ったものにはならないのだろうとは思いますが、テレビや新聞でその名前が出てくるのを楽しみにしたいと思っています。言うまでもなく、三橋淳、池町佳生ともに、2輪のライダーとして活躍してきて、すでにダカールで好成績を納めてきました。この二人がライディング技術に併せて持っていたのは、他のライダーになかなか見ることが出来ないマネージメント能力だったと思います。きっと、ダカールのような競技ではその能力が高く問われるのだろうし、それを持ち合わせていたからこそ、彼らは自然に、そこに活躍の場を見つけていったのかもしれません。
■そんな彼らへの思いと、モンゴルで体験した大陸の思い出、そしてラリーのルートをマーキングした北アフリカの地図を傍らにして、お正月はテレビでダカール見物。みなさんは誰を応援しますか?
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