ラリーにどう?
えー、このバイクどうかなって思っているんですが、いかがでしょうか。のっけからすみません。「ベイジン~ウランバートル」に使うマシンならなにがいいかって、ことです。KTM640Adventure
最低航続距離300kmを満たす28リッターの燃料タンクとそれにぴったりフィットした風防スクリーン。信頼性・耐久性ともに申しぶんナシでしょう。普段あまり値段のことを書いたりしないのですが、しかもこのバイク安いです。\1,197,000
そこそこラリーに使える性能だと仮定するなら、のハナシですが、はっきりいって破格です。
KTMのLC4エンジンといえば、ダカールラリーをはじめとしたクロスカントリーラリーで活躍する一方、スープアップに対する許容量が大きいことからスーパーモトのファクトリーマシンに使用されたり、また鍛え抜かれた耐久性は、DukeやSMCなど市販ストリートモデルのパワーユニットにその適性が見出されていますが、もともとは軽量コンパクトなニュージェネレーションの4ストロークエンジンとして登場したものです。1980年代後半~1990年代初頭のISDEや世界選手権エンデューロでも活躍したLC4ユニットですが、まもなく、フサベルやハスクバーナによって産み出されるさらに(革命的に!!)軽量なエンジンに駆逐され、エンデューロ、モトクロスのシーンから姿を消すことになります。そしてKTMも現在のレーシング4ストロークエンジンを開発、新たに主導権を握ることになり、少々大きく、重くなってしまったLC4エンジンは、そのタフな素性を、クロスカントリーラリーというステージで生かしていくことになる。
と、いうわけなのですが、ぼくが初めてLC4のエンデューロマシンに接したのが、1991年。現在tmレーシングの輸入元となっている北海道の会社(現うえさか貿易)が試乗車として用意してくれたKTMファクトリースペックの350
LC4でした。ファビオ・ファリオーリがライディングしていたものと同じマシンだったと記憶しているのですが、これがもう当時の4ストロークとしては革命的に軽い。日本には、これはこれで素晴らしいバイクなのですがXR250、XR600ぐらいがあっただけの時代。「ついに時代は4ストロークになったなぁ」と思ったものです。実際にはまだまだ2スト時代が続くのですが、それぐらいの衝撃でした。
こうした原体験があるので、ぼくはけっこうLC4を信用しているんです。耐久性とか、信頼性という意味ではなくて、LC4はスポーツバイクだ、ということです。KTMにもいろんなバイクがありますが、どれか一台を、といわれると、さんざん迷ったあげくに、案外LC4を選ぶかもしれません。競技のために特化したあげくにちょっと華奢になってしまった感もあるEXC-Rより、長くつきあえる頑丈なヤツとして(手強いけどね)LC4を選ぶなんていうのは、ちょっと骨っぽくでいいじゃないですか。
KTM640LC4をラリー用にどうか、ってハナシでした。半乾燥重量158kgというスペックはセルフスターター、28リッタータンクと風防を装備しての数値としては、決して重くはありませんが、もうちょっと頑張って軽くしたいところです。昼ごはん食べながら考えてみました。これだけで10kgはいけちゃうなー。考えてるだけで楽しいです。前後ホワイトパワーのサスペンションは、エンデューロマシンゆずり、ダカールマシンゆずりの本物、走りのほうは、まず信用していいはずです。これで枯れ川の中をぶっとばしたいです!
●KTM640アドベンチャー軽量化作戦
エキゾースト→純正オプションのアクラポビッチチタンに換装
Fブレーキ→Wディスクからシングルディスクにしてもいいかな?
ヘッドランプ→軽いプラスティックのヤツにしよう
クラッチカバーその他→純正オプションのマグネシウム製にね
鋳物のタンデムステップ、鉄のキャリア→取り外す
ビッグタンクマガジン
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