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No.175
2007/10/25

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ファラオラリーこぼれ話 NO.2 
「交通事情、あるいは交通モラル」

■以前に雑誌で、やはりラリーの記事でしたが「運転の荒さは、その国の何かをあらわすものだと思う…」などと生意気なことを書きましたが、なんの先入観も持たずに降り立ったエジプトはカイロの空港。そこから街へと向かう車の中で、そのことを思い出し、やっぱり笑ってしまいました。ここは運転が荒い、なんてものじゃなくて、もう滅茶苦茶です。運転が滅茶苦茶、交通モラルが滅茶苦茶という国は、初めてではなく、インドやタイもすごいと思いましたが、カイロはそれにスピードとクラクションの音が加わります。首都高速のような無料の自動車道もあって、時々渋滞している所を除いては、結構な流れでびゅんびゃんと走っているのですが、かなりのスピードだというのに、テールtoノーズのサイドbyサイド! 誰も譲ろうという気配なく、とにかくクラクションでけん制しあっているだけ。クルマに乗っていると、常に「ビービー」「プップー」というクラクションの洪水。当の運転手が、もう5秒に1回はホーンボタンを押しているんだから(本当です。周囲のドライバーもみんなそう)笑っちゃいます。他国の文化っていうのは尊重しなければ、なんて言う人でも、これだけは「バカじゃねーの」って思うはずです。

■きっと、この国の自動車修理工場が一番得意にしているのはホーンボタンスイッチの修理です。モンゴルに初めて行った人も、空港から乗ったタクシーが、すごいスピードでデコボコ道を飛ばすのにびっくりしたり、笑ったりしたと思いますが、そんなもんじゃありません。ファラオラリーでは、いろんな体験をしましたが、ホテルのパルクフェルメを出発して、ギザのピラミッドのポディウムに向かう初日の朝が一番スリリングでした。フルタンクでずっしり重たくなったマシンで、あの市街、あのロータリーを走り抜けるのは、本当にこわかったなぁ~。無事にスタートできて、本当に良かったです。

 

 

ビッグタンクマガジン
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