ヨーロッパのアメリカ人
「欧米の…」とよくいいますが、アメリカとヨーロッパではダートバイク系の遊びの文化にもずいぶんと違いがあるようです。エンデューロは、どちらかというとヨーロッパの文化で、クロスカントリーレーシングはアメリカの文化、とおおざっぱすぎますが、それぞれで何が主流かということを端的に言い表せば、そういうことになるだろうと思います。アメリカにもエンデューロが好きな人はたくさんいて、それをちょっとスノッブなものとしてとらえている空気があります。逆に、ヨーロッパでも最近は、アメリカから輸入モノとしてクロスカントリーレーシングが流行。それをちょっと新しい、クールでエクストリームなスタイルとしてもてはやしているように感じられます。アメリカとヨーロッパはお互いに意識しあいながら、違うモーターサイクル文化を育てています。
二人のライダーの写真を見てください。#103のアメリカのライダーはジャージの上にブレストガードを重ねています。日本でも割合普通に見られるこのスタイルが、実はヨーロッパでは珍しいということに気がついている人は、意外に少ないかもしれません。ヨーロッパのライダーのほぼ99%が、軽めのプロテクターをジャージの中に仕込んでいます。チームのカラー、ナショナルカラーのジャージを、実にシンプルに着こなしています。アメリカのライダーはというと、派手でいかついアーマー系のプロテクターをジャージの上に出して、逆にほこらしげです。日本でも普通のこのスタイルが、たくさんのヨーロピアンのなかにいると、ちょっと個性的に見えます。
日本には、ブレストガードを露出させるほうが多い、ということは、日本のダートバイク文化は、アメリカから入ってものがメインストリームになったということなのかな? それでも最近は、シンプルな色使いのジャージの下にブレストガードを隠しているライダーも増えてきたように思います。ちょっとだけ、エンデューロっぽい感性のライダーが増えてきたということなのかもしれないなーと思ったり
・・・。
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