<サンドマン>
"スナオトコ"です。子供の頃、たくさんの童話を読みましたが、そのなかに砂男の話があったことを思い出します。はっきりとは思い出せませんが、こんな話です。夜、人が眠たくなり、そしてやがてベッドで深い眠りにつくのはなぜだか知っているかい? それは砂男がやってきて、君たちの眼に眠りの砂を注ぎ込んでいくからなんだよ。と、そんなことを聞いた一人の男の子が、そのスナオトコを探す旅に出ます(童話ならではのスゴイ設定ですねぇ)。やがてたどりついた砂漠にて、本物のスナオトコに出会うのですが、そこにいたるまでの冒険の数々に胸をときめかせたものです。子供のころ、そんなふうにして、この地球のどこかに「砂漠」というものがあるということを知りました。一面の黄金のような砂の風景。やがて物心がつき、頭に描き夢想していた砂漠というのは、実は砂漠ではなく、砂丘群だったのだということも知ります。今でも砂丘の写真を見る旅に、スナオトコを巡る冒険譚を思い出します。そして自分も冒険に出なければ、と多少の焦りを感じたりするわけです。
ビッグタンクマガジン
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