桜
■ぼくは桜を見るのが好きです。わざわざ桜を見るために出かけたりはしませんが、通りすがりに、あの淡い色がいっぱいになっているのを見るともなんともいえず、春が来たんだなという想いにかられます。それは、桜を見るという視覚的なものからうける感覚だけではなく、やわらかな空気、そよ風、太陽の暖かさ、土の匂いといった、厳しい冬にはなかった、春のやさしさを感じるからでしょう。
■北海道は今も桜の真っ盛りです。桜にもいろいろあって、北海道はエゾヤマザクラ。桜色というよりは桃色といったほうが近いような濃い色の花をつける木が多く、これはすでに5月上旬から咲き誇っています。白く輝くような薄い色の花をつけるソメイヨシノは、ようやく今頃になって満開に近くなってきました。これは数が少ないのですが、いつも寄っている郵便局の向かいに咲いていて、見るたびに「やはり桜はこれに限る」などと思ったりしています。
■今頃になって桜の話題を持ち出すことに、南の人は違和感をおぼえるかもしれません。日本もまだまだ広いですね。久しぶりのツールドブルーアイランドから、近頃はもっといろいろと日本を見てみたいと思うようになっています。本当に自分が懐かしいと思う、感じる風景を探してみたいな、と。四国は、かなりそれに近いと思うのですが…。
ビッグタンクマガジン
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