三つの要素
自分自身はどってことのない、いわゆる「アベレージライダー」だと思っていますが、仕事柄、というかなんというか、周囲には立派なキャリアのライダーがたくさんいます。そうしたライダーとともに過ごす時間は、楽しくもあるし勉強にもなることも多く、有意義なものだな、といつも感謝しています。また、長年こうやって遊んでいると、どってことのなかったライダーが、いつのまにか「大したヤツ」になって、手の届かない高いところにいってしまうということも起こります。そんな時、大人になった自分は、それをうれしく思います。でも焦燥や羨望、ジェラシーを感じてしまうことがなくもない。自分の中に、まだそんな子供がすんでいるということが恥ずかしくもあり、またうれしくもあったりします。
それはともかく、いろんなライダーを見ていると、急に成長するライダーには、ある共通項があるということに気がつきます。それは大きく三つ。「いいバイクに乗り、いいライダーと一緒に走り、いいレースに出る」。簡単なことですが、多くのライダーは、そのことによって、より大きく成長し、より充実したモーターサイクルライフを送るきっかけを見出しているように思います。この三つの要素は、それぞれがひとつずつであっても充分に効果を発揮します。どれかひとつでもいいんです。最新型のとびっきりいいバイクを買ってください。あるいは、声をかけるのをなんとなくためらってしまうような、あの有名なライダーに声をかけてみてください。彼も根っからのライダーで、あなたを邪険になどしないでしょう。仲間として一緒に走ってくれるはずです。いいライダーからいろんなことを吸収しましょうよ。MXチャンピオンのガストン・ライエさんなら最高じゃないですか?
そしていいレース、いいラリーに出ましょう。いいイベントには、スキル、用具、知識、人間、現代のモーターサイクルスポーツシーンのすべてが集まっています。そこに身を投じて損をすることなどありえません。
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ぼくのマシン。いいマシンに乗ると、夢中になって走り、自信たっぷりでいいイベントにチャレンジする積極的な気持ちになります。結果、成績がどうあれ、モーターサイクルライフは充実するという良い循環。マシンの外観は、ちょっと薄汚れてきますが…
ビッグタンクマガジン
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