北の島
■北の島、北海道から諸外国に出かけるには、関東・関西、あるいは四国・九州からアクセスするのとはまた違った道のりをとることが多いです。札幌から車で1時間15分、汽車(キシャ=北海道では一般に電車といえば路面電車のことで、JRのことはキシャと呼ぶ人が多い)で40分ほどの新千歳国際空港からは、各地のハブ空港へと直行便がいくつか出ているからです。羽田から成田への移動を嫌うということもあるし、航空券が安く手に入りやすいということもあるためでもあります。
■ヨーロッパに行くなら、なんといっても千歳〜アムステルダム(オランダ)の直行便が安いし、ハヤイし、ラクチン!! アムステルダムのスキポール国際空港は、ゴルゴ13の舞台設定でも良く使われるぐらいの国際的な交通の要衝。本当の意味でのヨーロッパのハブ空港ですから、そこからどこに行くにも便利にできています。ところが、ここのところ千歳〜アムス便が運行を止めていて、ぼくたちはがっかり…。安い、ハヤイ、ラクチンの三拍子揃っているだけではなく、アムステルダムに行けないのは残念。ホントにいいところなんですよ、アムスは…。
■ぼくたちが仲間とヨーロッパに行く、なんていうのは、他でもなくてシックスデイ
ズエンデューロのために、なんですが、そのハードな仕事の6日間(けっこう大変なんですよ、走ってなくても…)を終えて、一日、二日。ゆったりとくつろぐのに、この可愛らしい街並みが本当にいい。ぶらぶらと歩けば、ぼくたちの大好きなハイネケン(アムステルダムにあるんだよねハイネケンの本社工場は)の看板が下がったビアパブに行き当たります。薄暗いパブの店内は決まって古びた木造り。全体が調理の油や煙草のけむりにいぶされてつやのある茶色に磨かれています。茶色いから「ブラウンパブ」と呼ぶのだそうです。アムステルダムの街角ごとに、ブラウンパブはあります。
■長い間使われているうちにすっかり角がすり減って丸くなったテーブルに、1パイントのハイネケンがどんと置かれると、それだけでもう、気分がやわらかくほぐされるようです。1パイントのグラスにはちゃんと1パイントのところに目盛りがあって、ハーフパイントグラスには、ちゃんとハーフパイントのところに目盛りが入っているというのがいいですね。きっと「こら、またおまえは泡ばっかり入れやがって!!」と、のんべえの先輩たちがバーテンを相手に、文字通り、口角泡を飛ばして文句を言い続けてくれたおかげなのでしょう。よそ者のぼくたちも安心して、グラスを口に運ぶことができるというわけです。
■あまり飲み過ぎて、市街を縦横に巡っている運河に落ちたりしないように…。夜になると、街の明かりが運河の水面に赤、青、黄色と幻想的に反射して、余計に酔いがまわってしまいますよ。
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