北の島 2が悪くて4が良いってホントなの??
■Group-N Rallye Gaston Rahier Classicの開催に併せて、SSER ORGANISATIONがガレージセール(それは文字通り、あの大きなSSERのガレージや自動車整備工場の整理放出セール)をやってますね。ぼくも、それに便乗して押入れやら物置の整理をさせていただいたのですが、本当にいろんなモノがホコリとカビにまみれて眠っているものですね。こんな機会でもないと整理できまい、と思って、スキーブーツまで送ってしまったのは、SSERオフィスのひんしゅくを買ったこと間違いなし(でもあれはLANGEの高級品でモノはいいんですよ)。またそのうちいつか使うだろうと買っておいた四輪用のパーツなんかも…。ホントはまだまだいろいろあるんだけど、中古品に限ってなかなか手放せないものなんですよね。なぜかっていうと、中古というのはつまり、自分が使っていたモノということでしょ? 人に比べるとモノに執着しない性格ではあると思うんですが、愛着がわいてしまうものっていうのも、なかにはあるんです。特に、無いお金をなんとかして手に入れたモノなんていうのが、少しずつ物置のコヤシとなっていくわけです。このサイトのガレージセールに出されているもの。一見、惜しげもなく並べられているように見えますが、なかには「ホントは惜しいんだけどなぁ…」と涙モノで出品されている思い出の品が必ずいくつかあるハズです。そういうモノをゲットしてしまったヒトは、そのブツにこめられた少年ヤマダの怨念も同時に買ったことになるわけで、まあ、お気の毒としかいいようがありません。
■ガレージセールというのは上手に利用すれば、省資源にもなるしサイフにもやさしい、ってことで特にモータースポーツ関連にはこの種のイベントが少ないので、これからどんどんこういう機会が増えるといいですね。そのうち、レース会場ではスワップミートも楽しみのひとつ、なんていうのが常識化するといいな、なんて勝手に考えております。で、省資源という言葉が出てきましたが、ぼくの飲み友達であり、最も親しいライディング仲間であり、またBIGTANKのレギュラー寄稿者のひとりでもある"Bの"さん(今度のガストンライエミーティングにもF650で参加するんだよ)との飲み話。「4サイクルが省資源的だとか、社会環境にフィットするなどというようなことを言ってるけど、いろいろな側面を見れば必ずしも4サイクルが良いなんてことはないんじゃないの??」という彼の意見。排気のことについても、確かにCOの排出は2サイクルに分が悪いということや、距離対消費燃料も同排気量では2サイクルが多いということ、など細かなことはいろいろとある。でも、生涯燃費ということや、一人が一台のマシンを大切に使うということをきちんと実践することなどもちゃんと考えなくては。要するに「2が悪くて4が良い」なんていうことよりも、まず一人ひとりの意識や行動にかかわってくる、ある意味非常に深遠で哲学的な問題なのである。
■と、酔っていたのでぼくにはこう聞こえ、彼の身体がおおいかぶさるように大きく見えたりしていたのですが、要するに、エンデューロマシンのレベルで2サイクルであるか、4サイクルであるかなどということは些細なことで、省資源ということでいえば、道具としてのマシンをもっと大切にきちんと扱い、長くつきあい、次なるオーナーにもきちんとした状態で渡し、また渡された側もまたそれを大切に受け継いでいくということができるかどうか。またマシンに限らず、長く付き合える良いものを、大事にしていくということ。とかくウルサイとか、クサイとかいわれがちな2サイクルマシンであっても、一人ひとりがきちんとした行動規範を持ってこれを扱えば、決して社会環境にフィットしないなんていうこともないはず。逆には、どんなにジェントルを装ったマシンであっても、なりふりかまわない暴走をしていれば、それはどんな環境にもそぐわない劣悪な存在になってしまうぞ、などということなのですね。で、彼が最後にチクリとこういいました「日本のモーターサイクル文化などといって、軒下でマシンが朽ちていく光景のなんと多いことか!! モノはもっと大切にしなければならなぁーい。これはライダーである以前に地球に生きる人間としてのモラルの問題なのであーる!!」
■と、酔っていたぼくにはそう聞こえたのですが、彼もビールはしこたま飲んでおりました。もちろん、彼は2サイクルエンデューロマシンの大ファンで、ぼくは4サイクルばかり乗っております。議論が酒のツマミのぼくたちなんですが、この夜は完敗だったことは言うまでもありません。
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