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No.71
2004/04/15

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HPNというマシン

■いろんなバイクに乗る機会がありますが、先日、二人のオーナーのご好意で試乗させていただいた、HPN−−エアヘッドGSをベースとしたスペシャルメイドのマシンです−−、これほどすごいバイクはなかなかないぞ、と思わせる素晴らしいものでした。高価でもあり、希少なものでもあるので、なかなか機会はないと思いますが、みなさんにもぜひ一度触れてほしいマシンです。

■詳しくはBIGTANKの4月号を読んでいただきたい(宣伝めいてしまって申し訳ないのです)のですが、実は、それほど大それたテクノロジーの産物ではない。使っているパーツはみんな市販されているもので、スペックも平凡といってしまえばそれまで。しかし、乗ってみると…。ファクトリーマシンもかくやという好バランス。1984年、1985年のガストン・ライエ優勝車、2000年、2001年BMWファクトリーマシンR900RRを作ったのが、このHPNというコンストラクターだということを知れば、深くうなずかざるを得ません。

■このマシンのミソは、シャーシにあるようです。80/100系GSのフレームに1100系パラレバー、もしくは80G/S系のモノレバーリアアームの組み合わせが基本なんですが、フレームは専用のジグを用いて、矯正したうえで補強を行う。矯正というのは、製造上の限度から生まれた誤差を嫌い、設計上のディメンジョンに近づける作業らしいのですが、どうもこのあたりがHPNの「おそるべし」というべき点…。

■とりとめのない話で終わってしまい恐縮なんですが、おおよそ古いとしかいいようのないテクノロジーで作られたこんなマシンが、今新車で売られているどんなマシンに比較しても、なんら遜色がない、というよりもどんなマシンにも負けない価値を持ち続ける。基本的なことをきちんとやるということの大切さを教えられる思い。

■「どうせならこんなマシンに金を使いたいものだ…。」と、試乗して以来、すっかり惚れ込んで、何度も胸の内で繰り返しているんです。

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