春のモトクロスコース
■北の島にも春がやってきました!! 北海道千歳のモトクロスコースは、全日本を転戦するMXジャーナリストが「日本で唯一、世界選手権並のコースレイアウトができるコース」と評するほど、素晴らしく広大なロケーション。ぼくたちはシーズン中、レースの無い日は毎週のようにといっていいほどそこに通います。ツールドニッポンに出場したことがある人もそこを走ったことがあるはずです。
■北海道の気候をいくつかに大別すると、冬に大陸から吹き付ける北風の影響をもろに受けて降雪量が多い日本海側。やはり北風の影響が強い流氷のオホーツク海側。気温は低くなるものの天候が安定している内陸性の十勝平野。そして太平洋側は、北風、日本海側の低気圧の影響を受けにくいため、冬の間は晴れ間が多く、そして降雪量も多くありません。太平洋岸から少し内陸に入った千歳が、進駐軍の空軍基地の立地として選ばれたのは、降雪量が比較的少なく、また沿岸で発生する霧の影響もほとんどないためだと聞いたことがあります。もちろん、その空軍基地は現在は新千歳空港となり、また航空自衛隊の駐屯地となってもいます。で、ぼくたちが通うモトクロスコースは、そのすぐ裏。支笏湖、樽前山まで続く、広大な火山灰の原野の真っ只中にあるというわけです。
■いち早くオープンするこのコースの春の賑わいは特別です。大小2つのモトクロスコース、エンデューロコース、子供用コース、ATV用コースのどれにも、たくさんのライダーが集まり。久しぶりの土の感触を楽しむ姿。ちょっと自慢げに、ちょっと照れくさそうにトランポから新車を下ろすライダー。新しいウェアがまぶしいライダー。相変わらず旧いバイクに旧いウェアのライダーも、その笑顔は同じです。
■春になった! と思ってもよく数えてみると、バイクに乗れる季節は、あと6ヶ月しかない。それが北海道です。今年は、どれだけここに通えるかな? 指折り数えるのはやめにして、ぼくはまたヘルメットをのせ、仲間たちの競走にまじるためにエンジンをかけます。何年やってても、変らずに楽しい。バイクっていいなぁ。
ビッグタンクマガジン
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