お問合せ/住所

 

 

No.75
2004/07/07

<< No74(2004/07/07)

No76(2004/07/15) >>

オーバーシックスティー

■北海道でエンデューロと名のつくイベントといえば、当時から運転免許が必要なものが多かったわけですから、10代の頃にはレース会場に行けば自分が最年少というのが当たり前でした。それが、ただただ夢中になって遊んでいただけで、いつのまにか中堅どころのもっとも多い年齢層の仲間に入り、そしてどちらかというとベテランの部類に入る(しかしそれでもまだまだ中堅どころですが)ライダーになっている今日この頃です。最近では、練習も「上達のため」というよりは「体調の維持、コンディションづくり」といったニュアンスが強くなっているのが、我知らず感じられたりもする。自分の限界とか、あとどれぐらい乗れるのだろう、などということを意識することも多い。簡単に言えば、ある程度「先が見えてきた」ということにもなるかと思います。

■そこで、がぜん意識されてくるようになったのが、オーバーフィフティー、オーバーシックスティーの現役ライダーたち。そう、菅原義正さん、長谷見昌弘さんの名前が筆頭になるでしょうか、今年も木古内に出ていた浅見清光さんだってもう62歳、石井正美さんはまだ52歳ですが、まだといっていいのか、もうといっていいのか、年齢などまったく意識させない走りは、どのレースでもトップ争いする実力です。スガワラさんの長距離競技への情熱。今年、菅生の2日間エンデューロでは、あの困難なコースをKTMで難なく走りきって、しかもチーム賞まで獲得したのは長谷見さんでしたが、世界を戦ってきたモータースポーツマンが、生涯つきあえるホビーとして2輪競技を選んでいるということを、ぼくたちは誇らしく思えるし、そう感じさせてくれる長谷見さんや、そして菅原さんをはじめとしたオーバー○○選手に強く尊敬の念をおぼえます。

■最近になって、そうしたベテランモータースポーツマンの生き方に興味がわいてきたぼくは、自分たちの出版であるBIGTANKで、なんとかしてこうした人たちの生き方のようなものを紹介する方法がないか、と思案しているところです。長距離の2輪競技に年齢のハンディ(こういっては、彼らに限ってあてはまらないような気もするのですが)が、どれだけ大きなものであるかということを、ぼくらは知っていますが、彼らはそれをあえて求め、そして難なくそれを乗り越え、ホビーとして楽しんでいる。そのヒケツのようなものも、また知りたいと思っています。大きな尊敬の念とともに。

■競技スポーツは表面的には相対評価の遊びですから、彼らの順位は、いつしか次第に下がってきます。いつか、最下位を記録することになる。それは、誰にでもやってくることで、ぼくのような年齢の人間も、小さな波の上下動はあっても、大きな坂を下っていくことに間違いはありません。やがて、ただ消えていくことになるのが、まず、普通の人間でしょう。でも、今ぼくが尊敬する何人かのオーバー○○ライダーたちは、ちょっと違う。目の前立たれると、その存在の大きさに気おされます。それはいったいなんの力なのか、自分にもやがてみにつくのか、あるいは天性ののか、鍛え上げられてえたものなのか、あるいは天然の輝きなのか…、等々、それを知りたいなぁ、という今日この頃であります。

BIGTANK

http://bigtank.cc

MENU
No211 No212 No213 No214 No215          
No201 No202 No203 No204 No205 No206 No207 No208 No209 No210
No191 No192 No193 No194 No195 No196 No197 No198 No199 No200
No181No182No183No184No185No186No187No188No189No190
No171No172No173No174No175No176No177No178No179No180
No161No162No163No164No165No166No167No168No169No170
No151No152No153No154No155No156No157No158No159No160
No141No142No143No144No145No146No147No148No149No150
No131No132No133No134No135No136No137No138No139No140
No121No122No123No124No125No126No127No128No129No130
No111No112No113No114No115No116No117No118No119No120
No101No102No103No104No105No106No107No108No109No110
No091No092No093No094No095No096No097No098No099No100
No081No082No083No084No085No086No087No088No089No090
No071No072No073No074No075No076No077No078No079No080
No061No062No063No064No065No066No067No068No069No070
No051No052No053No054No055No056No057No058No059No060
No041No042No043No044No045No046No047No048No049No050
No031No032No033No034No035No036No037No038No039No040
No021No022No023No024No025No026No027No028No029No030
No011No012No013No014No015No016No017No018No019No020
No001No002No003No004No005No006No007No008No009No010