大雪原の耐久レース、2005 その2
ということで、今年も行ってきました。十勝平野のどまんなか。大雪原の雪上レース。前回の続きなので、くどくど書きませんが、草レースの中の草レース。簡素でシンプルそのもののレースの醍醐味は、なんといってもみんなでわいわいがやがや。優勝目指して走るチームもあれば、ファミリーでとにかく「走ってみる」ことが目的のチームまで、走って、笑って、楽しい日曜日でした。
写真にはこの日のタイムスケジュールが出ています。集合時間、スタート時刻、レース終了時刻、表彰式の時刻、それだけ。タイムキーピング制+パルクフェルメ方式なんていって、少々手の込んだエンデューロの競技を楽しんでいる連中も、この日は、このダンボールに書かれたタイムスケジュールで遊びます。前回も書いたようなことですが、だからといってどちらがスポーツとして質が高いかなんてことは問題外です。どちらも同じように、守るべきところは守る、公平な競い合いである限り、手軽であるとかないとか、規模が大きいとか小さいということは、スポーツとしての本質にはなんら関わりのないことです。そして、出場する限りベストを尽くすというモチベーションにおいても、なんら違いはありません。ただ、このような草レースの場合には、ちょっと遅めのライダーを追い越す時に、接触なんてことがないように気をつけよう。そんな気持ちが大切になります。しかし、これとて大きなイベントであっても同じことですよね。
逆に…。といういいかたになりますが、では、エンデューロといわれる遊びやモータースポーツが、とにかくなんでもかんでも、手軽で、気軽で、シンプルなものであればいいのか、というと、ぼくはそうでもないはずだと思っています。例えば、FIMのエンデューロやクロスカントリーラリーのルールブックなんて、本当に読もうと思うと、1日じっくり腰を据えてかからなければならないほどの量があり、またそれだけたくさんの意味がこめられていて、読み応えがあるものです。実際、かなりの部分を理解していないと、スタートしてまともに競技を進めていくことは難しいし、その面白さの本質にも触れることがなかなかできない。スタートしたら、ただ速く走ることだけを考えていれば、やがて自然にゴールとなって、それなりに良い成績が出るという競技ではなかったりします。
「そんなに難解なものはアマチュアのスポーツとはいえない。第一、面倒くさい。そんな分厚いルールブックを読むほうが変わっている。シンプルイズベスト!!」ということになるのでしょうか。ぼくの意見は、ちょっと違っていて、この雪上3時間耐久レースのように、シンプルを極める草レースも素晴らしいけれども、ルールの理解から始めるような手の込んだ競技も素晴らしいと思いっています。分厚いルールブックを手にし、読み、理解して、その競技システムが実際に展開されている様を楽しみむ。遊びだからそんなプロセスも楽しめる。大好きなモータースポーツだから、そんなところも全部味わいつくしたい。そんなふうに思います。
北海道は、5月まで、まだまだ長い雪の季節が続きます。
ビッグタンクマガジン
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