■ラストTBI、2001年の日石三菱ツールドブルーアイランド。エントリーフォームやレギュレーションなどの書類も届きました。「そろそろ本格的に準備に取り掛からなくては…」と、晴れ間(この時期の北海道は常に低気圧通過中なのです)を見つけて出場予定のバイクを引っ張り出してみました。まずは強化ヘッドランプを取り付けようと志は高かったのですが、気温はマイナス10℃。工具を持つ手も冷たく、あえなく断念。結局、久しぶりにバイクを日光浴させただけでオシマイです。こんな雪のなかでは、バイクを整備しようなどとは考えずに、雪山にでも行って体力づくりに励んだほうがよさそうです。
■北海道の人は冬場にバイクに乗れなくて、かわいそうだねぇ、大変だよねぇ、ということをよく言われますが、本人たちは全然そんなことを思っていません。なんといっても生まれた時から(?)「冬はバイクに乗れない」ということが当たり前なわけで、時々、雪の上を特製のスパイクタイヤで走っているヒトがいたりもしますが、まあこれはよほどの変わり者か、あるいは内地(本州)のライダーというわけです。よほどレースに入れ込んでいるヒトは、練習のためにライディングします。北海道でも太平洋岸というのは降雪がほとんどないので、雪のない砂浜を走ることができるんですね。で、比較的ヒマなライダー(少ないですが)は北海道を出て、暖かいところに走りに行ったりしていますが、これもかなりレア。ほとんどのライダーはバイクのことを忘れて生活しています。
■ぼくもそうなのですが、冬場の遊びはというとスキーやスノーボードというのが一般的。スキーやスノーボードでスピードを楽しんでいれば、バイクに乗れないことによるフラストレーションもありません。ビッグタンクマガジンのコントリビューター(スケテツさんや、Bのさんたち)の場合は、同じくスキー&スノーボードといっても、雪山をガシガシ登山して新雪を楽しむスタイルで、これはホントに良いトレーニングにもなります。で、どうしてもエンジン付に乗りたいヒトはスノーモビルに行っちゃいます。700ccの水冷2サイクル2気筒で、気の遠くなるような加速を楽しむんですね。残念ながらぼくは持っていないのですが、時々走りに連れて行ってくれるヒトがいて、これはかなり面白い。最初はバイクに乗れないための代替品として始めるヒトが多いのですが「バイクより楽しい!!」とハマっいくヒトが多いらしいですよ。パリダカも走っていた留萌のエンデューロライダー村田さんも「パウダースノーの山は砂丘みたいで最高!!」なんて言ってました。
■バイクに乗れない冬も楽しい!! とはいってもぼくの場合は「早くバイクに乗りたいなぁ!!」と酒場で思わず叫んでしまうほど、雪解けが待ち遠しいタイプ。でもそんな長い冬があるぶんだけ、北海道の夏は素晴らしいロケーション、快適な気候に恵まれているんですね。そしていつも気分一新で春を迎えることができる。北海道では5月の連休からようやくクロスカントリーライディングができるようになりますが、それはちょうどツールドブルーアイランドの時期に重なっています。待ち遠しい春を、四国で少し早めに迎えることができるのは、ちょっとお得なような、少しさみしいような…。北海道にいて足元だけを見ていると、冬はまだ始まったばかりなのですが、ほんの少し視野を広げるただけで、春はもうすぐなんだぁとしみじみ思う今日この頃であります。
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