Organisation Voice 2013/12

 

 

2013/12/27 (水曜日)

「2013、顧みて」

まことに1年というのは、早いと思う。
歳を重ねるほどに1年を早く感じるのは
いうところの相対性理論であることに異論はない。

あの8月、熱砂のゴビのことも
9月の大草原で初開催となったゴビデザートマラソンも
すべては現実なのだが、いつのまにか遠い日のことのよう
それは、薬のようでもあり
焦燥を生む、毒にも似ている

だから再び、その準備に取り掛かる
そんな時に、ふと夢は現実となってからの、
そのあとの過ごし方が大切だと気づく

具体的な目標を夢と呼ぶならば、それを実現させたあとのありようも設計していなければなるまいと思う。

2013年というのは、ボクが30年前と20年前にそれぞれ設計していたはずの未来の過去だ。
・・・ちょっとボク以外には解釈不能か。。

ちょうど1992年9月パリ-モスクワ-北京で、
新たに独立したばかりの国々を貫き走った。
ベラルーシやウズベキスタン、キルギスやトルクメニスタン、カザフスタンという当時まで名を聞くこともなかった国々だ。
そしてタクラマカン砂漠を越えた。
おまけにその北に広がるゴビ砂漠に強い郷愁を感じたのだから仕方がない。

その時に漠然と持った夢に駆られた20年だったんだろうか
来年でラリーモンゴリアはまさに20年を迎え
SSERは30年を迎えた。

その時から2013年まで、ずっとその地を(なかば仕事と称して)旅をし続けられてる歓びに、感謝の気持ちを深くするようになった。

ずいぶんと澱のような、気負ってたものがスッと取れたようなそんな感じの2013だった。
だから今年の年末、つまりいまの自分はなぜだかとても気持ちが良い。
幸せを感じていると言っていい。

まとめて2013年を顧みて思うのはその幸福感に包まれた1年だったということだろうか。

2013/12/25 (水曜日)

「忙中の閑に漂う」

こんなに忙しい年末って、あったっけ。

いつもこの季節になると思うのは、やはりパリでのこと。
87年からずっと、冬はもっぱらパリで過ごした。
まあ、と言っても7年くらいか。

シャルル・ドゴールでレンタカーを借りて
いつもルノーエスパス。

みんなで乗り込んでどっさり荷物を積んだら
ホテルニッコーの裏の、いつもの宿。
大きなリビングに3つくらいのベッドルーム。
キッチン。
毎日の食事の買い出し。
洗濯とミーティング。

ラリーカーの引き取り。
地下のガレージで日がな整備。
ドーベルマンを連れたガードマンともいつしか顔なじみに。
もう市内も地図は無くても走り回れる。

そんなころちょうど
プレゼンタシオンがあるので、ペリフェリックで会場へ

冬の夜だというのに21:00スタート
聞くと、夜はそんなもんだと。

巨大なスクリーン。
シャンパン
もう、やられっぱなし。

そして車検会場の下見を兼ねて試走。
2時間もかからないことを確認してホテルに帰る。
車検、リエゾン、パルクフェルメ。

胸が熱くなっていた日々。
ああ、あの頃のパリのなにもかもが懐かしい。

ただの旅行や仕事で行ったとしても
あの空気は味わえないだろう
あの胸騒ぎは過去のものなんだ

あれはなんだったんだろうか。
あの日々は、幻だったのか。

わずかな焦燥感が湧きおこり
それが次へのちいさなエネルギーの導火線に火をつける。
さあ、来年もやるゾウ!となる。 



2013/12/17 (火曜日)

「もうすぐ、ダカール」

本当に久しぶりにダカールに日本人ライダーが参加することになった。熊本の深草君だ。SSER的に言えば、九州4デイズのコースディレクターで、頼りになる男だ。HONDA熊本工場で、比較的要職にある深草君は、社内で多くの信頼を得ていると思う。DAKARを目指して数年間、さまざまな話を彼から聞いたし、何度も同じクルマでTBIや九州4デイズを走った。
彼の勝ちえた社内での信用というものは、やはり彼の持つ真摯さにあると言っていい。それに実はかなり多岐にわたって先進的な思考や、時には高度な分析眼を発揮している。
つまり、クルマで旅をしていると話が弾む。
実はダカールに必要なのは、ひとつには真摯さだ。そしてその対極にあるかに見えるが、確実に求められるのが鷹揚さだ。

しかし、それらに恵まれていたとして、それに裏打ちされた技術と体力だ。
近年のダカールをボクは知らない。知らないから、これ以上語ることはしないが、ラリーモンゴリアやかつてのアフリカ時代のパリ・ダカールを走る者たちのことを語ることは出来る。

モンゴルから3人のライダーが参加する。いずれも強い。そして速い。昨年は慣れない土地で、早々に躓いたが、今年は案外やるだろうと思っている。
実は彼らの存在が深草君にとっては、良きベンチマークになるだろうと思う。
というのも深草君は、モンゴルではいつも彼らの真ん中あたりを走ってるからだ。

モンゴルの3人のライダーと、深草君はみなSSER ORGANISATIONのロゴマークを胸に走るんだ。みんな活躍してほしいなあ。

 


2013/12/12 (木曜日)

「忙中に見る夢」

忙しい、忙しいで年が暮れようとしています。
そんな中でも、ふと出かけた山に、全く誰も通ったことがないであろう幾つかのトレイルを見つけました。
忘年会を12/29-30と2日間でやろうという事でカレンダーを見たら12/29なんて日曜日。
という事は多くは27か28で仕事納め。。。

じゃあ29日は朝から「まだ誰も走ったことがないだろう林道へのツーリング」を企画しました。先週は雪の中で、スタックしてクルマを置いて帰ったあの場所です。
SSERの事務所からひと山越えて、いつもの林道を2本、そしてほぼ通行不能な短い林道を1本やって、エイドステーション(おにぎりとあったかい汁物)あっ、これは希望ですが・・・そして最後に例の林道、途中からはシングルトラックに倒木がいくつかあります。そんなに長くは無いのですが・・・そして再びひと山越えてSSERの事務所そして近くの温泉、そんでもって忘年会1日目!ということでした。

来年はSSER30年。月日というのは、過ぎていくもので、人を待ってはくれません。
人生を振り返るよりも、来年1年をどう過ごすかに集中するボクは、やっぱり30周年記念の冒険の旅に出たいと思うことしきりであります。
その一歩が、忘年会ツーリングという事かもしれません。

さあ30周年!48時間耐久忘年会はコチラ [HP]


2013/12/04 (水曜日)

「PRESANTATION SEOUL」

ソウルで2年ぶりにPRESANTATION、松山空港からSEOUL便に乗った。
東京へ行くより安い航空運賃で、しかも早く異国のキャピタルに降り立つ感覚はとても新鮮。
なにかこうひとつの儀礼を省略したみたいな感じになった。

SEOULの会場はKTM-KOREA 広くて良く整えられた店内。Pitは地下。
良く準備されていて、参加者の方もみなさん熱心で目が輝いている。

興味はモンゴルに限らず、北海道4デイズやTBIにも。
聞けば「ソウル-札幌はとても安いので北4に出たい」とか。

そういえば過去には韓国からはTBIにも参加があり、あの関釜フェリーでは最近バイクも乗れるんだという事のようです。

そんなふうに
彼らの持つモーターサイクルへの熱情や
未知の大地への興味は私たちと同じです。

2013も韓国から9名もの参加者があったラリーモンゴリア。2014はそれを上回る参加者を予定しているそうです。2013年のランタンルージュ(最終完走者)のLeeさんは、「来年はAPIO JIMNYで出たいなあ。」と。小さいのにきびきびと走る姿に、ひときわ感銘を受けたそう。

さて、ラリーモンゴリア2014、20年目のこの大会には、どんなドラマが待っているのでしょう。楽しみですね。