「忙中の閑に漂う」
こんなに忙しい年末って、あったっけ。
いつもこの季節になると思うのは、やはりパリでのこと。 87年からずっと、冬はもっぱらパリで過ごした。 まあ、と言っても7年くらいか。
シャルル・ドゴールでレンタカーを借りて いつもルノーエスパス。
みんなで乗り込んでどっさり荷物を積んだら ホテルニッコーの裏の、いつもの宿。 大きなリビングに3つくらいのベッドルーム。 キッチン。 毎日の食事の買い出し。 洗濯とミーティング。
ラリーカーの引き取り。 地下のガレージで日がな整備。 ドーベルマンを連れたガードマンともいつしか顔なじみに。 もう市内も地図は無くても走り回れる。
そんなころちょうど プレゼンタシオンがあるので、ペリフェリックで会場へ
冬の夜だというのに21:00スタート 聞くと、夜はそんなもんだと。
巨大なスクリーン。 シャンパン もう、やられっぱなし。
そして車検会場の下見を兼ねて試走。 2時間もかからないことを確認してホテルに帰る。 車検、リエゾン、パルクフェルメ。
胸が熱くなっていた日々。 ああ、あの頃のパリのなにもかもが懐かしい。
ただの旅行や仕事で行ったとしても あの空気は味わえないだろう あの胸騒ぎは過去のものなんだ
あれはなんだったんだろうか。 あの日々は、幻だったのか。
わずかな焦燥感が湧きおこり それが次へのちいさなエネルギーの導火線に火をつける。 さあ、来年もやるゾウ!となる。
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