いよいよ3月!!ボクたちは2月末決算なので新年度!の始まりなのです。
最近は日経新聞の堺屋太一さんの連載小説「世界を創った男・・チンギス・ハン」にはまっています。今はまだチンギス・ハンは少年時代でテムジンと呼ばれる頃なのですが、それにしても作家の深い創造力に感銘を受けています。
21話ではホラズムから来た隊商の話、彼らの言葉が大阪弁にしてあるのが面白いです。そのイスラム商人の少年の言葉から、テムジンはさまざまなことを教えられます。「ホラズムの商人の間ではこういいます。徳あるものは才がない、可愛いやつは利を生まない。・・・なるほど、可愛い者だけを使っていては大きな利益は生まれんというわけか・・・テムジンは深くうなづいた。」
まあ堺屋先生は少年期のテムジンが、何に影響され誰と出会いチンギス・ハンという世界に無二の人物を形成させていったか!について壮大な歴史の中から仮説を立てて、その世界を創った男を作り上げようとしています。まるでクローンでも作るように。作家であるよりも学者であるかのようなイメージを強く受けます。世界の辺境にあったモンゴル族が、どのようにして歴史の舞台に現れてきたのかが、もうすぐ書き表されていくことでしょう。
そんなモンゴルは、いまはひっそりと21世紀から取り残されているようにも感じられますが、ボクは実は21世紀後半はモンゴルが台頭すると考えています。モンゴルは厳寒の地!だと思っている方も多いですが、北海道くらいだとも思ってください。標高で言えばウランバートルでも1350mくらいだし、日本の冬でもそのくらいの標高に上がると寒いってもんじゃないでしょ。
まあそんなことはともかく、広大な土地と豊富な水。大平原に吹く風力は巨大なエネルギーとして無尽蔵に取り込むことができるでしょう。またこれからの環境技術でさまざまなものを作ることが出来るはずです。緑豊かな1辺が数百キロもある平原なんて世界にはもうここにしかないだろうし、アジア経済圏とEUを陸路で結ぶ文明の交差点?でもあります。もちろん陸路でなくとも巨大なハブ空港の建設も可能。また人々は自給自足の生活ができる国で、それもやむなく自給自足の生活をするというよりも、国民の多くがゲルで暮らす遊牧の暮らしが良いと思っているわけですから、日本の企業がウランバートルに高層マンションやら住宅を建てて近代的な暮らしがベスト!だなんて、間違った価値観を与えてはいけない!と思うのであります。世界が人口爆発による食糧危機に直面した時、温暖化の影響で生活する土地を失っていく時、地上に残るプリミティヴな大地として、この国は燦然と輝きを放つとボクはそう思います。でも中国の資源を求めてのモンゴルでの簒奪は過去の歴史を見るにつけ漠たる不安を強くする昨今ではありますが。
きょうの一枚
モンゴル犬の子犬。遊牧民の暮らしに欠かせない家族の一員です。とても賢いモンゴル犬、ですが純血種が少なくなってきてるとも言われてて、ラリーに同行しているボルドサイハン医師もいつも探しています。特徴のひとつ目の上にある丸、「目が4つあるから悪い人がすぐ分かり家畜や家庭を守る犬」と言われているそうです。目の上にある2つの丸に注目してください。 |