Organisation Voice 2013/05

 

 


2013/05/27 (月曜日)

試走にでかけます。成田で出発便を待っていますが、搭乗口には定刻と表示されているものの、ボールディングブリッジの先には、機材はありません。ということでOVを書いています。

TVでは1ドル101円とか1ユーロが130円とか言っています。どうして為替相場などに振り回されるのでしょう。どうしてそんなものを売り買いして儲けただとか、損しただとか、そんなことに必死になるのでしょう。

新聞には
競馬で30億得て28億の馬券代が必要経費だとか、そうでないとか。こんなことを報道するから、ほとんどの人が損をしているのに、真似をしようとする人が出てくるのに。そもそも、損失の方が大きかったら、どうしていたのかは誰も問わないじゃないですか。

あっ、放送がかかりました。
到着便遅れのため、出発の案内ができない、のだそうです。
困ったものです。
なにもかも。

要は、何にしてもこの『困った』に対応するのが人生なのかなあ、なんて空港でぼんやり。いずれにしても、今日の便が遅れたとしても、数日内には試走ははじまります。素晴らしい夏のモンゴルを存分に駆け抜ける、美しいラリーの準備をしてまいります。

2013/05/22 (水曜日)

「どうしますか、円安!」

1995年、第1回日石ラリーレイドモンゴル。。。この時は、忘れもしません1ドル85円!でした。そして2年目2回大会の時は1ドル120円!!ボクは「オーマイガッ!!」でした。思えばこの時の急激な円安以降、ずっとラリー開催の背景は水面下のまま、塗炭の苦しみ。
そして2013年!!「1ドル80円なんて夢のようやね。」迂闊でした。読みがあまりにも浅きに失しました(そんな日本語表現はありません)。それがみるみる20%も!20%なんていうのは、およそ想像の範囲を超えていたのでした。それに加え現地の物価高騰。。。

「どうしますか?」
「どうにもせんよ。仕方ないもんね。」
こうしたSSERの打たれ強さというか、達観力?というか。。。

という事で、なにが言いたいのかというと、まあ「しゃあないなあ」ということで。
そんなこんなで、試走に行きます。どんなルートになるかはここでは秘密。
6月末にはお伝えできると思います。

そして、今回のラリープレートは画家の安藤俊彦さんにご協力を頂いて、2012年のボルドバートル君の姿が描かれたもの。AUTOの皆さんごめんなさい。来年はAUTOの絵も描いて頂くことに。
それにしても「芸術」の力は大きいですねえ。素晴らしいラリープレートになって、大満足。これで円安を忘れることにしました。


2013/05/20 (月曜日)

 

「ラリーとは、なにか。」

そんな根源的な事を、札幌の夜に考えていました。札幌の夜というのは、寿司を食べて近くの暗いバーで、スベイ川沿いの蒸留所で時間をかけて作られたシングルモルトの香りに蒸せながら。。ではなくて、ホテルに帰って、ひとり窓から夜の札幌の街を眺めながらのことです。

100年前、この地はどんなだったろう。最近どこに行ってもそんなふうに考えるんです。きっと100年前は、生きていくのも厳しい、でもすごい風景、すごい自然との共生があったろうということです。北海道がそうなだけではなく、日本のどこもがそうした暮らしだったろうと思います。

石鎚山には石鎚村という集落が残りますが、そこに最後の1世帯の老夫婦が、まいにち石鎚を仰ぎ、生活をしています。道は険しく、たどり着くのも困難なところです。
そこは100年前と大きく変わったものではないだろうと思います。いや100年前こそは多くの村人で賑わい祭礼や集落の人々と、喜びや悲しみを共有しあいながら暮らしていたはずです。

話がそれてしまいました。
イベントを開催するという事は、イベントを開催することが目的になってしまいがちです
。昔の集落の祭礼は、多くには「祭礼が目的」だったろうと思いますが、その先にある自分たちの生活の活力や、ひいては次世代につなげるメッセージがあったんだろうという事が窺い知ることができます。

ひるがえって、ラリーのことです。
ラリーというイベントの先には何があるんだろうか?
ふとした不安のような、道しるべを見失った時のような、GPSが全く拾わなくなった時のような。そんな不安と苛立ちを覚えて、その夜は、すっかり睡眠不足になってしまいました。

そして日曜日。
ボクは参加できませんでしたが、関西に住むラリー仲間同士の結婚式が高知の山奥で開催されたと言います。
ていうか、ボクは頼まれてゲートの横断幕を出力して託けておきましたから。
誤解を恐れずに言うと、それはまさに集落の祭礼のようでした。ラリーという集落に住む人々が、まあ全国から遠く高知の山奥の廃校あとのささやかな宿に集まったと聞きます。大事なのは距離や時間ではなくて、どの部分でつながって集落の一員を形成しているかという事です。

なにか数日前に悩んで考えていたことが、急速に溶けて行くような感じをみなさんのFBにUpした写真やお祝いのコメントから感じました。ラリー集落は、もはや限界集落か?と思っていたのですが、さにあらず。いまだに再生が繰り返されていきます。いまいくつも携わってることの中で、もちろん物も、自身も人も、何もかもですが、この数日間の想いは貴重なものになりそうです。

「No Rally No Life」 今年SSERが掲げた小さな、まあキャッチフレーズです。
ボクも集落の一員として、ラリーとともにあった人生がいかに幸せだったかという事を再び認識しているところでした。

とはいえ、まあ次は北海道でねっ。

きょうの一枚

菅原さん!ハスクバーナで。。NoRally No Lifeなんて、この方の前で言うのはまさに恥ずかしいばかりです。北海道はKTMで来ると言います。。まことに。

2013/05/10 (金曜日)

「時は流れない。それは降り積もる。」

原典はサントリーのCM。そこでは「・・・それは積み重なる。」という表現だったけどボクは時間を雪に喩えて「降り積もる」が良いなあ、と思ってた。
音もなく降り積もる雪が、時間のように思えたのだ。

最近のこと、恐ろしい速度で時が過ぎていくような気がする。すぐ夜が来て、すぐ朝が来て、すぐ月末が来て、すぐ次のイベントの日が来たと思ったらすぐに終わる。そして年の瀬が来て、異口同音に「今年もあっという間でしたね。」と。
そして気が付くと3月が終わり「もう1/4年が終わった。」と嘆く。誕生日も容赦なくやってくる。

人は時間の流れを調節する機能を発見できないのか?
ボクは不可能ではあるまいと思っている。

いい仕事をしてる時には「早く夜が明けて、現場に行きたい」と思う夜は長い。
楽しみにしてる冒険旅行の出発日は、これほどまでにやって来ないのかと思うけど、準備が出来てないときには、「あっ」という間にやってくる。

つまりこれは相対性理論で片づけられるのだけど、時間をゆっくり降り積もらせるコツは、「楽しみにする」「早くから準備をして、荷造りなんて2か月前には終わらせる。」孔子言うところの「どこに行くにしても、心を込めて行け」という事だろうか。

話は変わる。腕時計を修理に出した。裏蓋を開けるとそこには製造年月日(購入年とは1年以上違うけど)と修理歴が刻まれていた。時計は1984年製造になっていたから、来年で奇しくも30年。SSERの歩みと同じだ。ということは彼が(時計ね)ボクの30年を共に過ごした唯一の身に着けていたものになるだろうか?

一度だけ時計メーカーSECTORのスポンサードを受けたパリ北京の時は置いて行ったけど、それ以外は何の躊躇もなくアフリカも中央アジアもチョモランマやタクラマカンや、もちろんモンゴルの奥地なんか40回は行ってる。
まあ地球上のあらゆるところを旅した。

時間はいつも微妙に進む。
速く時よ、経て。
と、言わんばかりなのに2日ばかり、ぼけっと過ごすと、停まってたりする。

ここにも時計いや時間との過ごし方のコツがある。
それにはいい時間を振り返ることだ、そのためには今日の一枚にある30年物で。
30周年記念パーティは、これでよろしくお願いしますよ。


2013/05/05 (日曜日)

25年目、つまり四半世紀の時を刻んだTBI、ツールドブルーアイランド2013は、規模を拡大して大阪から南九州そして四国を巡って無事にゴールしました。

ブルーアイランドトロフィーは二度目の受賞となった菅原義正さん。総合優勝は福岡秀行さん。そして、第一回からの出場者の広瀬達也さんも人吉市のキャンプに姿を見せていただきました。

25年。思えば長く、悩んだりさまざまな試行錯誤を繰り返したものでした。第一回から十三回までは日本石油が大会を支えて頂きました。そこから独立して12年、多くの出会いと楽しさばかりが思い出されます。

そんな来年はSSERが誕生して30年。なにかアニバーサリーイヤーが続きますが、どんどん盛り上がっていきたいものです。