「ひさびさの、雨のSSER復活!でした。」
なんということでしょう。雨のSSERが戻って来ました。
といっても、実はこれSSERのもう一つの顔であるNPO-SSERの主催するイベント「第3回久万高原ヒルクライム2013」のことです。
土曜日は久万町商店街にある古い酒蔵に、冷酒とビアサーバーを設置してお寿司屋郷土料理が並べられて、表のステージではコンサートとトークショウ。
ステージ越しの背景は古い久万高原町の町並みが山裾に沿って美しく広がっています。西日が当たって、それは美しい数時間。明日はヒルクライムの本番なのに呑む食う!な選手たち。さすがに料理のメニューから「あぶらもの」は外しておきましたが。
そして標高1000mの宿では夜半から雷鳴がとどろき豪雨が!!「これは・・・」ところがボクは、コンナコトモアロウカト今回初めてレースキャンセレーション・ポリシーというのを定めて発表してありました。 こんな内容です。
Race Cancellation Policy KUMAKOGEN・HILLCLIMB RACE2013 ORGANIZING Committiee
レーススタートの要件
気温気候が安定していてルート上がオフィシャルの手でクリアされていること。また道路分岐、一般民家とルートが交わる地点に役員または警備員によって封鎖の確認が出来ていること。
計時システムが正確に作動することが確認されていること。
スタート時刻の3分前までにスタートしようとする有資格参加者がスターティングゲートより後方位置に待機が完了していること。
レース中止またはスタート遅延、距離の短縮などの条件
大雨洪水警報が発令された場合
警報が発令されていなくとも、局地的な豪雨や雷が確認され大会競技委員長がスタートの中止または遅延またはコースの短縮を大会組織委員会に諮り裁定を得た場合。
スタート地点の気温が34℃を越え湿度が80%を超えた場合その両方またはいずれかの場合は、スタート地点に散水車が到着して冷却用の水を噴霧するなど対策が施されるまでの数分間の遅延。
中間点の気温が30度を超えるまたは湿度が80%を超えた場合その両方またはいずれかの場合は、中間点に散水車が到着して冷却用の水を噴霧するなど対策が講じられるまでの数分間の遅延。
急激な豪雨で、スタート地点までの移動に危険が伴うなどの路面状態。道路上を雨水が流れている場合など、収まるまでの間の遅延、または中止。
ゴール付近に濃霧が発生し、視界が10m以下となった場合はゴール地点の計測線を必要に応じて下げるまでの間の遅延。
ゴール付近が風雨等でゴール選手の下山待機までの間に体温を失うなどの危険が予測できた場合、その時点で中間点でレースは打ち切り山頂からの下山を開始する。中止の裁定までにゴールした選手はリザルトが発せられる。
下山時に豪雨等で路面状況が激変、または濃霧の発生などによる視界不良の場合、下山速度を10q/h以下にし競技役員車両の誘導で下山をする。
コース上で多重クラッシュが起き後続競技者の走行が不可能または大きな危険が予見できる場合。
緊急車両が進行する必要が生じ、後続競技者が緊急車両の通行を妨げた場合。
以上の場合は、役員が口頭でその旨を参加者に伝え、30分後に大会本部前の公式掲示板に文書で発表する。これらの裁定に関して抗議は排除する。
というものです。 ところが、あにはからんや愛媛県中予地方に大雨洪水警報が発令されたんです。この指針に従ってレースの中止を発表しようとしたのですが、どうも警報は松山市だけでここは注意報だけだというのです。
そう言えば雨は驚くほどではなく風も大して吹いていません(これは個人的な感想です) ボクは開会式直前にゴールの山頂まで様子を見に行くことにしました。ゴール付近は視界が極端に悪く南風が吹いていましたから低気圧の中心が北西を東に移動している感じがありました。 「あと1時間ほどだなあ」 そう感じたのですが。
ゴールではゲートも立てられないほどの風が吹き。計測システムのアンテナなどもしっかり固定してはいるのですが。。。ここは標高1500m、気温は18度。。
「果たしてGO!サインを出して良いのか?」 判断は素早いほど、対応も素早くできます。
そうして、さまざまな判断を組み合わせ、スケジュールを30分遅らせ(閉会式は予定通り)レースをスタートさせることとしました。
判断を積み重ね、何とか無事に大会を終えることができたのは、やはり30年に及ぶSSERのキャリアと優秀なオフィシャルスタッフの支えの結果だということです。こうした自然の中でするスポーツは、主催するものに思いがけない負担と判断を強いることが少なくありません。その多くはいずれかにリスクを発生させるものですから。
終わってみればチームUKYOのキャプテン狩野智也選手がコースレコードを3分以上短縮し、つまり2位の選手にも3分以上の差をつけるダントツの強さを見せつけることとなりました。
さあ、次はラリーモンゴリアです。
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