「円高、なにが悪い。」
なんて書くと叱られることは必至ですが、どーしてもボクは言いたい。「ホントは、ボクは円高が大好きだー!!」ってね。
それは、こんなところに端を発するのであります。それは、忘れもしない、1995年。ラリーレイドモンゴルの第一回大会。日本は阪神淡路大震災のあと。いったい日本経済はどうなるのか?しかし、そんな社会の混乱はどこ吹く風。円はうなぎ登り!!1ドル80円!!という未曾有の高値をつけてラリー開催の追い風となりました。
ところが好事魔多し、翌年は急落!国内では「円安歓迎!」だとか?ボクタチは悲鳴!!「キャーーッ」だって1ドルが128円。
例えばドル建て決済資金100万ドル(スゴーイ!)を用意するのに95年は8000万円、96年は1億2800万円・・その差額は4800万円!!ボクのこの15年間はまさに為替に翻弄され続けていくのでありました。
一般常識を問うまでも無く、日本は資源のない国。多くの資源は輸入に頼らなければなりません。そうボクは習いましたし、皆さんもそうじゃないですか?となれば円は高くなければならないと思うのです。
2000年代になって、日本の企業の国際化はさらに加速し輸出依存率は確か15%を切りそのうちでドル建て輸出は全輸出量の48%。円建て輸入量は全輸入の70%超。つまり円高効果のほうが高いのではないかと単純に思えるのです。まあもっと真剣に見ないといけないので、今度ヒマな時にしっかり勉強しようと思っています。
でも、さらに続けます。輸入は日本の生命線です。輸出が生命線!というのはミスリードでしょう。
何から何までの原料、つまり石油から発電用の石炭や鋼材まで、全て輸入に頼っています。中国に買い負けしてる今こそ円高を背景に資源投資や、鉱山などを買い取ることも考えられないのでしょうか。
おまけに言えば次世代の産業素材アルミもレアメタルもレアアースもリチウムも全ては(かなり多くを中国から)買ってきてるのです。どうしてこの円高で、輸出産業が困ったことばかりが喧伝されてしまうんですか。
もちろんタイムラグはあるでしょうがガソリン代は100円を切らなければならないし、円高差益は輸出産業にとってもメリットが無いとは言い切れません。そして自動車産業も、こうした事態を避けたり関税差損やガスマイレージを下げるために海外に生産拠点を移してたはず。そしてここのところの政府の補助金は、円高差損規模の数倍はあったでしょう。
テレビでは、クルマの販売会社のおじさんが「今月の売上は昨年対比200%です!」と言ってる。その姿を見ると、背筋に寒いものを感じます。さらに補助金が終わるのでお早めに!というTVCMも、同じく!日本のバランス感覚の欠如を感じさせられます。
補助金貰ってCM・・・また10月以降は、解雇の嵐がやってくるのでしょうか?「一に解雇、二に解雇、三に解雇」と総理大臣が言っているように聞こえるのですが「えっ、あれは一に雇用、二に雇用、三四が無くて五に雇用。」それは間違いです。
話が逸れました。考えるに「円高は、ほんとうに悪いのか」の論議がされていないのに!政府の介入を声高に後押しするような世論はもちろんマスコミのリードによるものです。
それよりも石油などの値下げ圧力をかけるべきです。まあかけなくても良いですが。
内需を見れば円高容認ではなくて、円高推進!こんな論調あるべしです。そして、未曾有の円高を利用した海外戦略を策定するという圧力をマスコミはかけません。先にも書きましたが資源開発やレアアース・レアメタル、リチウムペグマタイトの開発投資や買付に奔走すべきです。中国のように。
先週には岡田外務大臣がモンゴルに行きました。「日本企業の進出を促進する。」と発言したようですが、もう時すでに遅しです。
アングロサクソン系と中国、韓国の資本でもうモンゴルはギュウギュウ。この遅きに失したビジネス感覚はただ事ではありません。しかもレアアースの開発を提言してます。
新しい時代の新しい仕組み。もっと人々が明るく健康的に暮らせる国に。それには円高が一番タノンマスヨ。
大変末尾ながら、たくさんいるボクの自動車関連企業の友人の皆さまには、慎んでお詫び申し上げます。ゴメンナサイ。
(おまけ)
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