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                                     =“ホンダ・NS500”VS“工事のオジさん”= 
                                    先週末、東京は大雪で大変でした!! 
                                    ウチの駐輪場は、誰も雪かきをしなかったので、歩くところが全部アイスバーンになってしまい、未だに“ツルツル”でバイクを出すのが大変です。。。。! 
                                    
                                    東京が大雪に覆われた翌々日、ボクは埼玉県にあるホンダの朝霞研究所にいた。そう、ここはHONDAのバイクが研究開発され、ホンダ・レーシングもあるバイクの聖地!! 
                                    この日の気温は2℃。 
                                    「うわ〜、さむさむ寒〜い!!」 
                                    と、駆け込んだロビーには、この前来た時に展示されていたマシンではなく、“FREDDIE”とフロントカウルにステッカーの貼られた、レーサーマシンが展示してあった。 
                                    
                                    「ん!? このトリコロールカラーの、ゼッケン3番のマシンは・・・?」 
                                    そう、このマシンは“ホンダ・NS500”だ!! 
                                    ホンダ初の、水冷2サイクル3気筒500cc、ロードレーサー。 
                                    この1983年型で、フレディ・スペンサーが、ヤマハのマシンに乗るケニー・ロバーツとの激しいタイトル争いを制したのである。 
                                    そう、正にこのマシンが、ホンダがWGP復帰後初の、世界選手権500ccクラス・チャンピオンマシン。ケニー・ロバーツを引退へと追い込んだ、当時最強のマシンだったのである。 
                                    ん?? なんで詳しいかって!? 
                                    いや〜ぶっちゃけ、そんなに詳しくなかったんだけどね、ホラ、去年CS放送の“MONDO21”で、高橋国光さんとやらせて貰った『80’sバイク列伝』って番組。正に80年代のバイク番組だったんだね、コレが!! やっぱフリートークの番組司会者ってだけに、全くの無知じゃまずいだろう・・・って、仕方なく(!?)勉強したのよ!! 
                                    いや〜、バイクの仕事ってホント楽しいネ! 
                                    
                                    で、その勉強した記憶が、珍しく、まだ頭の片隅に残っていたってコトよ!!コレを読んでる方の中にも、83年の2人のバトルを、当時TVで見守った人達も多いハズ。当時のボクも、バイクのコトはよくわかんないながらも、友達のお兄さんに説明されながら、トリコロールカラーのホンダのマシンと、赤白のマルボロカラーのヤマハのマシンが、抜きつ抜かれつつのテレビに釘付けになっていたのを覚えていますよ・・・。 
                                    映画『汚れた英雄』も、正にこの時代の文化ですよネ! 
                                    
                                    とにかく、ホンダにとっては超・お宝マシンが、こんな間近で、ボクのすぐ目の前にあったんですよ!! 
                                    さすが、ホンダ・レーシングのお膝元。 
                                    
                                    ところが、ボクがマシンをマジマジと見ていると、『退いて!、退いて!!』と脚立を持った工事関係者が・・・。 
                                    
                                    ナント、この“NS500”の直ぐ横で、脚立を立てて天井裏を覗き始めちゃったのだ!!!「おわっ! もし、脚立が倒れたらどうすんの!?」 
                                    「そっちの人、もっとちゃんと脚立押さえてヨ!」と内心ヒヤヒヤなボク。 
                                    
                                    このオジさん達は、このマシンがどれほどスゴイマシンか、超・貴重なバイクだって知っているのだろうか・・・? 
                                    いや、知ってそうじゃなかったな〜。 
                                    だって脚立を撤去する時に、脚立の先がパテーション・ロープの足に「ガーン!」ってブツかったんだよ!!パテーションが倒れたらどうすんの!! 
                                    いやいや〜、寒さが、一気に冷や汗に変わった瞬間でした!! 
                                    
                                    この後ボクは、打ち合わせと称した雑談で、研究所の食堂で、ボクの中では名物 
                                    の甘くて熱〜いホットココアで、温まりました・・・・・。  |