さて、先週書いた「違反してないのに捕まった・・・」って件。
裁判ってヤツに行ってきた。場所は霞ヶ関にある警視庁・交通捜査課の庁舎。受付は警視庁の管轄だが、上のフロアは裁判所の管轄になっているらしい・・・。
名前が呼ばれてドキドキしながら部屋に入るが、まずは事情聴取のようだ。
ちなみに取調官は警視庁の方らしい。取調官の手元には、白バイ隊員が書いたボクの違反状況が書かれた紙がある。取調官から『あなたは○月○日に、車線変更違反をしましたね』と聞かれ「いいえ。そんな事実はありません」と答える。その後は、その時の様子と、事実であるボクの主張をし、それを取調官が書類に起こしておしまい。
『ハイ、ごくろうさま。おしまいです』「えっ!?もうおしまい?」
ボクが否認したので、ボクの主張を取り締まった警官へ書面で送り、改めてその警官が裁判するかどうかを判断するらしいのだ。
もし裁判ってなコトになると、書面でボクの所にその用紙が来る。それが早くて3〜4ヵ月後。裁判が行われるのは、とても混んでいるので1年後近くらしい。なんて気の長い話だ・・・。裁判じゃなきゃ書面は何もこないから、今はソレを願うしかない。
取調官はハッキリとは言わなかったけど、その部署によっては部署の体質で、事実と違うっていうトラブルも多いんだそう・・・。
警察官は立場上、「あれ?誤認かな?」と思っても、言ってしまった以上、殆んどが認めないそうですよ!
紛らわしい運転をしたが為に、こんな面倒なコトに巻き込まれてしまい、反省するボクでした。
でも帰り際、こんな写真のカンバンを見てビックリ。オレは悪質な否認常習者の一員と思われていやしなか・・・。
■「タイで発見!? スパ太郎の 実録・盗難バイク奪還劇!!」
(7ヶ月に渡る バイク奪還までのドキュメンタリ)
=前回までのあらすじ=
2ヶ月の間に、都内で合計3台ものバイクが盗まれ5ヵ月ちょっと。盗まれたバイクを追ってタイ北部へ。ボクのバイクを買ったデンマーク人のピーターと仲間が現れ、なんだかヤバイ感じに・・・。「ヤバイです!
ヤバイ! マズイです!
マジヤバイです!」ボクの胸に仕込んである隠しマイクに語りかけるように、ロケバスの警官へメッセージを送った!!
第31話『ディレクター・殴られる!』の巻き
興奮した5人の男が、トムさんへ攻め寄る。
特に「ピーターかな?」とおぼしきヤツは、顔と目を真っ赤にして怒鳴っている。トムさんは、『おちつけよ!』とばかりに、5人のデカイ欧米人を冷静になだめている。
その争っている周辺を、ボクに『演出に口を出すな!
バイクを取り戻すコトだけ考えりゃいいんだ!』と、怒鳴ったディレクターがこそこそしている。隠しカメラの入ったショルダーBagを肩にかけ、喧嘩の様子がよく撮影できるようにと意識しているのだろう。体の動きと、ショルダーBagの動きがとても不自然なのだ。
「あれじゃバレるんじゃない?」と思っていた矢先、ピーターの仲間の一人が、そんなディレクターに気がついた。
『Hei! ※○‰□ΛΨ!!』と、ディレクターを指差し、叫んだ!!
(たぶん、「オイ!お前なにやってるんだ」と叫んだんだと思う)
みんなの注目がディレクターに集まる。おろおろするディレクター。
仲間の一人がディレクターに近づき、コソコソと逃げようとした所を捕まえて、ショルダーBagを取り上げた。Bagの中からは、見られちゃいけないハズの"隠しカメラ"が出てきたからさあ大変!
『Hey! What is
※○□Λ▽Ψ!?』と叫び(たぶん、「見ろよ!コレ!」と仲間に叫んだんだと思う)、カメラを取り出した。カメラ本体と、小さな隠しカメラをつなぐコードは既に引きちぎられている。
『▽○※□Ψφʼn!!』(たぶん、「こんなんで俺たちを撮影していやがった!」と言ったんだと思う)ピーターを含めた5人の男の怒りは、レッドゾーンに入った!
みんなでディレクターを突き飛ばし始めた。さあタイヘンだ!
まあ、ボクが「隠しカメラはやめて、堂々とカメラ出して行きましょうヨ!」と言ったのに、隠しカメラでの撮影に踏み切ったのはディレクター自身だ。自業自得とは言え、いわんこっちゃナイ。
こんな事態になっているのに、ロケバスからは応援が来ない。止めるトムさんとコーディネーターと、ボク。5人に付いてきた、タイ人女性2人も止めに入るが、5人の怒りは止まらない。
殴られ、蹴飛ばされながらディレクターがせっぱ詰まったのか、英語で『オレのカメラじゃない。コレはあいつのカメラだ!。あいつの指示でカメラを回しているんだ!!』と、あろうことかボクを指さした!!
みんながボクの方を見る。 「え!? オレ!?」
まさか、番組のディレクターがそんなコトを言うなんて・・・。
ボクは今まで、番組の撮影現場にいる場合、少なくとも最終的には万一の尻拭いを、番組のスタッフが取ってくれるものだと今まで信じていた。それは番組の構成や演出を考えて、全てのスタッフやタレントに指示を与えているのは、現場のディレクターだからだ。タレントはそのチームの一員でしかない。また、その信頼関係があるからこそ、タレントはハメを外すコトが出来るし、最終的にはディレクターの意向に沿うのだ。
おまけに、ボクに『演出に口を出すな!』と怒鳴った張本人が、危機迫ったとは言え、ボクに責任転換をするなんて・・・。「どうも気が合わないディレクターだな!」と成田から思ってはいたものの、こんな展開になるなんて・・・。
こうなった以上、ボクは英語が全くわからない芝居をするしかない。モチロン、もともとわかっちゃいないが・・・。
ピーターの地元の彼女なのだろうか?
たぶん皆に『やめてよ!』と言ったのだと思う。女性の声があたりに響き渡って、その場にいた男達は全員静かになった。
一番冷静なトムさんが、今回の事情をピーターに一通り話し始めた。回りでは仲間も一緒になって聞いている。数分するとピーター達は、没収したカメラをディレクターに投げ渡して、やって来た時の4台のバイクに跨り、7人が全員どこかへ行ってしまった・・・!
あれれれ??? 交渉決裂か・・・? どうなってるんだ???
=つづく=
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