日曜日は梅雨の合間を縫って、東京は晴れました。その晴れ間に、ここぞとばかり友達を呼んで近所の公園でバーベキュー。千葉の港から届いた大粒のサザエ。霜降り和牛に、仕入れたばかりの刺身用のイサキなどなど、ちょっと贅沢な食材を食べ終えて一段落した夕方、発見してしまったのです・・・。ボクらが楽しんでいた直ぐ横の"立ち入り禁止"のロープ。なんだろう?と思っていたら、芝の間には黒い四角いフタが沢山!「なんだ!?コリャ!?」とヨクヨク見ると、『災害用トイレ』と書いてあるじゃないですか!
数は数えませんでしたが、その数はそうとうなモノ。
その一画は災害が起きた時に避難場所に指定されていて、避難者が使用する簡易トイレを設置する場所だったのです。おそらく、黒い四角いフタの下には、未使用のトイレのタンクが既にあって、有事に備えてあるのです。
ここ最近、放送業界内では○○日に東京で地震が起きる...なんてウワサを常に聞いていますが、常に当たった試しはなく、いつも聞き流していました。でもコレを見てしまうと、改めて「ウチでも備えておかなきゃ...」と思ってしまいました。
キャンプの道具はあるので、配給があるまでの"3日分の食料"を備えておかないと...。ヘルメットは保管にかさ張るから、平成12年3月20日以降に製造された、バイク用のでいいかな?
バイザーも付いてるし、震災用より衝撃にも強そうだしネ!
■「タイで発見!? スパ太郎の
実録・盗難バイク奪還劇!!」
(7ヶ月に渡る バイク奪還までのドキュメンタリ)
=前回までのあらすじ=
バイクが盗まれた! しかも2ヶ月の間に合計3台が...。冗談じゃない!!
年間25万台が盗まれている現状を知って、バイク捜索活動を始めたある日、タイに戻ったKiyoさんからタイのバイク屋に並ぶXR-BAJAのフレーム番号の情報が書かれたメールが届いた。
「オレのバイクの番号だ!」犯人はKiyoさんか!?
第15話 『頼むよ! 日本の警察!』の巻き
MD30-・・・・・・・。なんでボクの番号をKiyoさんが知ってるんだ?
ホントに、ボクのバイクがタイにあるのか!?
パニックと興奮で、その日は一睡も出来なかった。日本時間の昼前、ようやくタイのKiyoさんの携帯が繋がった。「フレーム番号が一致してるんですけど、どういうコトですか?」
『だからもう、かなり前からメール入れてるじゃん!人の言うコトは信じた方がいいよ!』「まだ信じられないんだけど、ホントにボクのバイクがあるんですか?」『店には2台、同じ型、同じ色のBAJAがあって、やたらとスポンサーのステッカーが貼ってある方が、お前のだよ。独特なステッカーの貼り方、写真で見覚えがあるよ。店のイチバン目立つところに2台並べて売ってるんだから、早く取り戻さないと、売れちゃうかも知れないぞ!』
「えっ、Kiyoさんにお願いして取り戻すコトは出来ないんですか?」
『ん~、オレもこっちに住んでるからね~。地元のバイク屋とも付き合いがあるし、あまりもめごと起こしたくないな~。それよりも自分の目で確かめた方がいいよ!』
そりゃそうだ!
それにサワディーさんと同じく、『タイじゃピストルなんかは簡単に手に入る。どんな経営者、どんな組織がバックに付いているかはわからない』とも言っていた。
『もしタイに来るんなら、十分に注意した方がいいよ!』と、有り難くない忠告も・・・。
番組スタッフに連絡を取ると、タイ取材をするスタッフ編成と、予算の問題があるから、
数日のうちに返事をする...というコトだった。と同時に、どのようにすれば取り戻せるのか、その費用はいくらかかるのか、リサーチを始めた。
まずは盗難届けを出した交番に連絡し、興奮のあまり、シドロモドロ事情を説明する。さんざん説明した結果、交番を管理している所轄の北沢警察署に問い合わせてくれと言われ、北沢署では警視庁の本庁に問い合わせて欲しいと言われ、本庁では代表と広報課で一通りの話をし、捜査第3課という盗難を扱っている部署に回され、またもう一度、始から説明をする。そして今度は「それは警視庁の管轄じゃなくて、警察庁の扱いだね!」と言われる。
「同じ警察の組織なのに、いったい何回同じ説明をすりゃいいんだ!?」と思いつつも、こっちも説明の回数を重ねた結果、営業マンのセールストークの様に、スラスラと流暢な話し方に成長してしまった。
警察庁に電話をすると、国際第2課という部署に回され、『今日は担当が戻らないから、明日以降連絡をして欲しい』と言われる。「明日ですか・・・?」タイにボクのバイクがあって、いつ売れちゃうかわからないって時に、明日以降の連絡ってナンダヨ!
これじゃあ、普通のサラリーマン組織と同じ、いや、それ以下じゃないか!
盗難届けを出した時にも感じたことだが、日本の警察の組織力のなさ、現場の人達の緊張感のなさに愕然とさせられてしまう・・・。
費用に関しては、その送り方などによって、数万円から数十万円かかるコトがわかった。かなり幅がある。
「タイ北部、チェンマイにボクのバイクがある」というオドロキの事実。
取り戻したい気持ちは山々だが、バイク屋はグルじゃないのか?ボクのバイクだという証明は出来るのか?バイク屋は盗難車だと知ってバイクを返してくれるのか?安全は確保できるのか?日本に持って帰るコトは可能なのか?
その総費用はいくらかかるのか。
「バイク発見!」という急展開の裏で、前例がないコトだけに情報が無く、タイの店から売れてしまう前に、早急に1つ1つ、クリアにしていかなければならない課題が、一気におこったのだ!
「こりゃ大変だぞ!」
=つづく=
※チェンマイでオフロードツアーを主宰するKiyoさんのHP
http://www7.plala.or.jp/offroad-gang/
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