今度の土日(5月21日、22日)、オートバイの歴史を語るのに"聖地"とされる浅間で、浅間ミーティングが開かれる。★近藤スパ太郎
出没情報★でもお知らせしている【CS放送
MONDO21】で放送中の、バイク番組の監修を務める中沖満氏が、浅間ミーティングクラブの会長をされているコトもあって、番組としても、ミーティングに参加する予定だ。どうせ行くならバイクで行こう!と思い、今日はバイクのメンテナンス。
チェーン交換をしようと思い、モトショップ・ストラーダへ。
「おわゎゎゎゎ!」
思い出すのは去年末のガストンライエ・ミーティングの帰り。運良く東名用賀インターを降りたトコロでチェーンが"プチンッ!"と切れたのだ!(いや、運良くないかも!?)で、応急処置をしたXR-BAJA。今まで夜しかメンテをする時間が無くて気がつかなかったのだが、クランクケースのネジ部分にヒビが・・・・・!ダメじゃないか・・・!で、どうするのよ!土日のアシは・・・?
■「タイで発見!? スパ太郎の 実録・盗難バイク奪還劇!!」
(7ヶ月に渡る バイク奪還までのドキュメンタリ)
=前回までのあらすじ=
バイクが盗まれた!
しかも2ヶ月の間に合計3台が...。冗談じゃない!!年間25万台が盗まれている現状を知ったボクは、バイク捜索活動を始めた。すると、タイ在住の元国際A級ライダーから、タイへ流れるバイク情報を入手したのだ!
第11話 『バラバラにされて行くんだ...!』の巻き
タイ在住の"Kiyoさん"の証言で、こと、タイ北部の"チェンマイ"では、日本製のオフロードバイクが多いコトが解った。Kiyoさんは、タイ北部の山岳部を巡るオフロードバイクツアーを主催していて、そのバイクを確保する為に、チェンマイのバイク屋を常日頃から新入荷のバイクがないか、チェックしているのだそうだ。
そのKiyoさん曰く、最近はその殆んどが、日本で盗難されたバイクじゃないか・・・と言うのだ。更に、バンコクにパーツ街みたいのがあって、そこで驚きのモノを見たらしい。その一画には、車、バイク、いろんな物のパーツが集められていて売られているのだそうだ。小さなノートパソコンに入っている写真データを見せてくれた。「キャブの山」「バッテリーの山」「フレームとエンジンの山」「タイヤの山」と、それぞれのパーツ分類別にもの凄い数のパーツが山積みされている。
『コレ、スゴイだろ。でももっとスゴイのを見たんだけど、ちょっとそこは写真を撮れる様な雰囲気じゃなかったから写真はないんだけどさ・・・』そこはシャッターが閉まっていて、一見すると営業していない様子の店。ところが案内されて裏から廻ってみると、新しめのバイクのパーツが、キレイにパッキングされていた。バラで売っているのではなく、パーツのセット販売。つまり、Aのパーツをフルセットで買って、ソレを組み上げると、Aの車両が完成するのだ。「バラバラにされて行くんだ・・・」バラバラにされている理由は、完成車両だと輸入税が高い、完成車両よりも沢山コンテナに積み込める・・・というのが想像できる。
しかもそのパーツたちは、日本の農薬や肥料、お米など、農家で使うような業務器用の使い古された袋に包まれているのだそうだ。
「農家で使う業務用の袋?
埼玉県北部の集積場は、周りは農家だらけ・・・。つながるな・・・。」
またKiyoさんは、コンテナから降ろされるバイクを、港で見たこともあるそうで、ソレにはヘルメットのストラップが、ヘルメットホルダーにぶら下っていて、不思議に思ったそうだ。
「埼玉県北部で発見した、ストラップの切られたヘルメットの山・・・。これもつながるな・・・。」
「でも、盗難車だとしたら鍵がナイですよね!?」
『タイの鍵屋って、日本の鍵屋よりも優秀かもよ!』
タイのバイク屋で、Kiyoさんが『鍵ナイじゃん』と言ったら、鍵屋さんが数分で来て、ものの30分程で、鍵を鍵穴に合わせて作っていったそうだ。
「じゃ、ソレが盗難車なんですか?」
『ハーレーだってアメリカ人が、アメリカより安いって驚いてるくらいだからね。去年日本で発売された新車が、既にタイで走ってるし、それが日本の中古市場より安いんだから、通常の流通ルートではありえないって話だよ!』
ハーレーだけじゃなく、BMWも、タイでは人気のあるバイクらしい。
「ボクのバイクもタイにあると思いますか?」
ボクの写真を見て、
『CRM-ARは見るけど、やっぱりBAJAは見ないな』
転んでライトが曲がると見栄えも悪くなるし、BAJAは山道のチェンマイじゃ、人気がないんじゃないかと言う。でもビーチリゾートなんかのレンタル車両になってる可能性もあるし、タイから近隣の国に流れてる可能性もあるらしい。Kiyoさんの、ベトナム在住の友人もCRM-ARを買って乗っているそうだ。
『でも、みんな売ってるから買うだけで、買って乗ってる人に罪は無いから』
ん〜、確かに・・・。憎むべきは、バイク盗難の犯人と、それを知っていながら放置している日本の警察、行政なのだと実感した。バイクを盗まれて1ヶ月ちょっと。7月太陽が照りつける暑い日。Kiyoさんの体験談から、年間25万台が盗まれているバイクの行き先を知るコトが出来た。でも"タイ"へのルートは、あくまでも沢山あるルートの1つなのかもしれない。
後々の話だが、この日のKiyoさんの証言を、ボクもこの目で確認する日がやってくるのだ......。
=つづく=
※KiyoさんHP :http://www7.plala.or.jp/offroad-gang/
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