テレビ埼玉のレギュラーコーナー『いただき満腹食堂』のレポーターを務めている。こうのコーナーは文字通り、庶民派の店をボクが訪ねて食べまくる番組なのだが、先日埼玉県、秩父でのロケが行われた。事前にディレクターから、「店のオーナーがバイク好き...」という情報を貰っていたので、ボクもバイクで現場に登場。なるほど、店の横にあるガレージには、まるでバイク屋の様に古いバイクが沢山。更に画別のガレージには30台程のバイクが・・・。
そんなオヤジさんを慕ってライダーの常連も多いそうで、実際に平日にも拘わらず、「ツーリングで来た!」「ボリュームがあるって聞いてきた」ってお客さんもたくさん。もともと、通常の量が多い店なのだが番組ではあえて大盛りを注文。で、出てきたのがこの写真、チャーハンの大盛り(¥900−)と、ミソチャーシューメンの大盛り(¥1000−)也。コレには店にいた他のお客もビックリ。だいたいこんなに喰ったら、苦しくってバイクに乗れないでしょ・・・。
店ではHPを出してないようなので、ボクの方で紹介しますね
■食亭 悦楽苑 0494-24-4023
秩父郡 横瀬町4324−2 (R299沿い)
N 35°58'45.4"
E139°05'39.4"
(※カシオ・プロトレックにて計測)
休みや営業時間は、直接確認して下さい
※番組の放送は5月中です。放送日が確定したらまたお知らせしますネ!
■「タイで発見!? スパ太郎の 実録・盗難バイク奪還劇!!」
(7ヶ月に渡る バイク奪還までのドキュメンタリ)
=前回までのあらすじ=
バイクが盗まれた!しかも2ヶ月の間に合計3台が...。冗談じゃない!!年間25万台が盗まれている現状を知ったボクは、バイク捜索活動を始めると、埼玉県北部のオートバイ集積場から、コンテナに積まれて運び出されるバイク達を発見した...。
第9話 『ココだけの話し・・・』の巻き
盗難車かどうかは未確認ではあるが、埼玉県北部。ここに集められたオートバイは、コンテナに積まれて何処かへ運ばれて行く実態を掴んだワケだ。そして、このような場所は埼玉北部以外にも、全国には数箇所存在するらしいコトが解った。
でもいったい、何処へ運ばれて行くのか・・・。先日の取材ではトレーラーのナンバーが“新潟”というだけしか解らず、新潟−新潟港−海外へ流失という図式はまだ、ボクらの勝手な想像でしか無い。もっと確実な証拠を掴むため、取材スタッフと何度も何度も埼玉県北部に足を運んだのだが、そう毎日コンテナに詰められる訳でもなく、おまけに近づけば犬が吼え、なんら大きな手がかりは無いままだった・・・。あの日、無理をしてでも新潟ナンバーのコンテナを追跡するべきだったのでは・・・?と後悔していた。
と同時に、周りのバイク仲間やバイクショップからも、少しでも何かの手がかりは無いものかと、情報をかき集め続けていた。
そんな時、当時は小金井にあった、オフロードバイクユーザーの多い“モトショップ・ストラーダ”の渡辺さんから連絡を頂いた。そう、ボクの盗まれたバイク、3台のうち1台は、ロシアンラリー出場の為に“ストラーダ”で最終準備を済ませて、帰宅した次の日に姿を消したのだ。目一杯の整備をしてくれた渡辺さんにとっても、今回のバイク盗難は衝撃の出来事で、ボクと同じくらい憤慨していたのだ。
『そうか、埼玉まで行き着いたか・・・? 実はね、ウチのお客さんも最近何人か盗難にあっててさ、全く許せないよな!』そして『見せたい物がある...』
と言うので急遽店を尋ねてみた。
『スパちゃんもワイヤーロックをかけといたんだよね』
「ハイ、そうなんですよ!」
『ウチに、切断された太いアレがあるんだよ!』
「えっ!?、太いアレが切断!? 痛そう」
奥からその“太いアレ”が現れた。バイクのワイヤーロックとしてかなり太目のソレは、ボクのと同じメーカでは無かったが、“スパンッ!”と綺麗に切断されている。断面は驚くほどキレイだ。ボクの場合は、ワイヤーロックやU字ロックが、バイクもろとも無くなっていたので、どうやってハズしたのか、それとも切ったのか、ずっと疑問に思っていたのだ。このワイヤーは、アフリカツインのオーナーのものらしく、バイクだけが消え、コレだけが現場に捨てられていたのだそうだ。
たまたま“ストラーダ”に来ていたお客さんが、電気工事関係の仕事をしているとかで、色々と聞かせてくれた。『工事業者が使う電線やケーブルを切る油圧式のハサミや、大型のハサミが、そこら辺のホームセンターで簡単に手に入る』のだそうだ。電柱を這わしている電線と比べたら、バイク用のワイヤーロックなんて、ワケも無く切れてしまうそうだ・・・。
そういえば・・・、映画「レオン」で、ジャン・レノ扮する殺し屋“レオン”が、ターゲットの家に入るのに大型のハサミで簡単にドアチェーンを切って、あっ!というまに侵入したのを思い出した(映画の見すぎって言わないで!(笑))。
また他のバイク屋でも、『お客に頼まれて、ホームセンターで買ってきた大型のハサミで、実際にワイヤーロックを切ったコトがある』とか、『U字ロックは、大型のハサミで簡単に切れる部分(ポイント)があるんだよ』とか、『どんなに頑丈なチェーンも○○○(※スミマセン、ある薬品名です)に浸けてカチカチになったトコロを叩けば、簡単に割れるヨ!』なんて話を聞くことが出来た。
スゴイ情報としては、すごくポピュラーなバイク用の施錠品名を出して『上野のパーツ屋で、そのメーカーの合鍵が売ってるヨ! それがあれば、丸い鍵ならどれでも開くんだよ! 鍵をなくしたっていうお客のを解除するのに買って開けたコトあるもん。そこではけっこう色んな合鍵が売ってたけどねぇ』なんて言うバイク屋の友人まで・・・。
究極では、高級外車を扱うウチの近所の「福田モータース」では、『日本の鍵はダメでしょ。ウチはお客の希望があればイスラエルから取り寄せてるよ。イスラエルの施錠品は世界で一番水準が高いんじゃないかな?』
つまり、今まで安全と思って使用していた施錠グッツはどれも安全では無いのだ。一部の人達は、それを既に知っていて、しかもそれを悪用している人達がいるワケなのだ。バイク盗難のプロに狙われたら最後、もう防ぐ手立てはないのだ・・・・・・。
そんな最中、日本のメーカーから何万円もする超高価なぶっとい合金の鍵が発売され、そのお披露目にボクも呼ばれた。だがそんな物よりも、盗んでも犯人が儲けるコトが出来ない社会作りが、ボクは大切だと思うのだ。
そして、ストラーダの渡辺さんから『タイに住む日本の知り合いが一時帰国するんだけどさ、スパ太郎のコト話したら、会ってタイの情報を話しても良いよって言ってるんだよ。タイには日本の盗難バイクがいっぱい走ってるらしいよ! 会って見る気ある?』という電話を頂いたのだ。
返事はモチOK!
そのタイに住んでいる日本人から、いよいよ盗難バイクが海外に流れている実態を、詳しく聞くことになるのだった・・・・・・
そしてそれがきっかけとなってボクの盗難バイク奪還劇は本格的に始るのだ。
=つづく=
※モトショップ・ストラーダご参照:http://www.ms-strada.com/ |