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第6回 2005/04/06

 

 

「高橋国光がRC162に乗る写真、見せてヨ!」と、何週か前の記事を読んだ知人からリクエストがあった。ならば、リクエストにお答えしましょ!この記事を読んでる皆さんには、番組より一足お先に!これぞ、国光さんが1961年に、ドイツ・ホッケンハイムGPに於いて、日本人として世界GPで初優勝したマシンRC162だ!このキャシャなマシンで、当時220キロオーバーをたたき出したというからオドロキ。コレを乗りこなした国さんは、やっぱりスゴイ方なんだな〜と痛感!そのエンジン音はタコメーターの回転が大きく振れるたびに、鼓膜が振動でカユクなってくる、250tとは思えないものすごい迫力。

スゴイバイクだけど、絶対に乗りたくない!(ってか、国光さんしか乗ることが許されないマシンなんだって!)

普段はツインリンクもてぎのホンダコレクションホールに展示されていて、44年前のクラッシックバイクが、いつでも走られるように整備されている。保管しているホンダもスゴイね!!※詳しくは★近藤スパ太郎 出没情報★観てネ!


■「タイで発見!? スパ太郎の 実録・盗難バイク奪還劇!!」
(7ヶ月に渡る バイク奪還までのドキュメンタリ)

=前回までのあらすじ=
バイクが盗まれた!しかも2ヶ月の間に合計3台が...。冗談じゃない!!年間25万台が盗まれている現状を知ったボクは、バイク捜索活動を始めた。そんな中、盗難されたバイクを“自らの努力で取り戻した人がいる”という情報が...。バイクに仕掛けたPHS電波を頼りに、愛車を取り戻したそうだ。その発見された地域へ、ロケバスは向かった...。

第6話 『元・盗難業者(?) カミングアウト・・・』の巻き

「でもコレ、発見された町名だけで住所書いてないですねぇ」『行けば何かわかるでしょ!』この手の取材は大抵が現地で聞き込むスタイルだ。有力情報が掴めなければ、その取材ネタは“ボツ”になる。そうなれば“盗難バイク年間25万台”の現状を、世間に知らしめる機会が無くなるのだ...。バイクを捜すにしても、一人よりは番組スタッフがいた方が心強い。なんとしても、今日成果を出さなくてはならない。発見された地域に到着し、早々に聞き込みを開始するが、「聞いたこと無いね〜」「知らないね〜」の返事ばかり。良くて「聞いた事はあるけど...」「ああ、新聞に載ってたね」ぐらいだ。

今日の成果にかかっているのに、なかなか手がかりが掴めない。でも諦めてたまるか!『ちょっと一息いれましょうか!』とロケバスがファミレスに入る。「えっ!?また!?」ボクの気合とは反対にスタッフはのんびりだ。確かに番組スタッフにとっては他にも取材するネタは沢山有るし、なにも“盗難バイクネタ”じゃなくったって良いのだ。ボクは悔しさと焦りのあまり「ちょっと出てきます!」と注文をせずに一人で近所の聞き込みを始めた。

何件目だろうか?自動車整備工場へ聞き込んだ時だ。始めは怪訝な顔で『知らないねぇ』と言ってた整備士の一人が、切羽詰った感のボクに圧倒されたのか、『ちょっと奥の事務所に来てごらん』と言い出したのだ。「?.?」と思いつつも奥の事務所へ。メモを取り出し、地図を描いてくれた。『○○整備工場の課長から聞いたって、ここを訪ねてごらん。』「えっ?」『ここはいわゆるポンコツ屋だから。ココに行けば色々と詳しい話しが聞けるハズだよ!』「えっ!?」

急な展開にワケもわからないまま、メモを持ってファミレスへ戻る。

ロケバスが地図の場所へ急行する。聞き込んでいた町とは全く違う場所で、しかもずいぶんと遠い場所。後に番組では埼玉県R市と紹介される市だ。1時間ぐらい走ると、メモに書かれたマクドナルドが現れた。もうすぐ到着。地図の場所は田んぼの中にあった。「あっ!」遠くからでも、バイクが沢山山積みされているのが見えた...。

一度通り過ぎてみる。『うわっ!スゴイ!!』ボクもスタッフも声を上げた。住居と工場(こうば)が一緒になっている敷地に、バイクが何十台も、いや100台近くは並べられ、ポンコツバイクは山積みになっている。「コレ全部盗難車両なのか!?」「いや、こんなに堂々と!?」Uターンしてフェンス前にロケバスを停めて、奥へ歩いていく。

ヌンチャクを腰に隠したボクを先頭に、カメラ片手にカメラマン、110番をリダイヤルにセットした携帯を片手にディレクターが続く。目の前、左右にはオートバイが沢山ある。さほど新しいバイクは無いが、オフロードバイクも数台ある。出てくるのはいったいどんな人物なのか、盗難グループなのか、ドキドキしながら玄関の前に着いた。

意外にも、“おじいちゃん”と“おじさん”の中間ぐらいの年齢の、小柄なオジさんが何事?とビックリした顔で出てきた。○○整備工場で聞いて尋ねたコト。ボクのバイクが盗まれて捜しているコトを話すと縁側に案内され、ジュースが出された。もしかして毒が入っているのでは?と思ったのはスタッフも同じだったようで、誰も口にしなかった。

しゃべり出したオジさんの言葉は、地元訛りなのか、年のせいなのか、とても聞き取りにくい。『オジさんは今はやってないんだけど、みんなどこも、バイク盗んでウマくやってるんだよ!』「えっ!?」『だからオジさんはね、今はやってないつーの』「えっ!?昔は盗んでたんですか?」『だからそれは昔の話しで、今はやってないつーの。オジさんはね、もう改心したんだから...』撮影をしないという条件付で続きを話してくれるコトになった。ひっきりなしに群がる蚊を叩きながらオジさんの話の続きを聞いた。ジュースの入ったコップは、蒸し暑さに汗をかいていた。

オジさんの話はこうだ!
この辺りには昔から廃品回収業者、いわゆるポンコツ屋が沢山あったそうだ。それがある時、外国人が『オートバイを本国に送るから売ってくれ!』とやってきた。それまでは廃品として、鉄、アルミ、プラスチック、ゴムなどなど、バイクを分解して引き取り業者に売っていたモノが、バラさないでそのまま売れるようになった。買いに来る外国人がドンドン増えて、回収してくるバイクの数が足りなくなった。そこでどこの業者も、バイクを盗んでは転売した...と言うのだ。

『オジさんは、今はやってないから言うんだよ!』わかったよ!昔はやってたクセに...と思いながらも、貴重なカミングアウトに耳を傾けていた。「オジさん、儲かったんじゃナイの?」と、冗談で言うと『ああ、儲かったよ!それでこの家が新築出来たんだよ!今は儲からないヨ!』オジさん、またもやビックリ発言!今は警察の手入れが厳しくなって、外国人による買い付けが少なくなったのだそうだ。『儲かった時は、全部“カブ”だよ!オジさんも月に何千台も売ったよ。今はカブは売れナイね。今は大きいバイク。オジさんには重くって扱えないのよ!』ホントに改心したんだか、なんだか...。

しかも『ハンドルロックは、ドライバー1本で簡単に壊せるんだよ!』と実演してくれたのだが、ホントに簡単だったので驚いた!!

今でもこの周辺には80から90件ぐらいのポンコツ屋があると言う。今でも大きなバイクの盗難をやってるトコは沢山あるそうだ。『みんなオジさんの仲間だから、誰がやってるかは言えないけどさ、スゴイ場所みせてあげるよ!』このオジさん、良い人なのか、悪い人なのか...。

とりあえず、キケンの臭いは無さそうだ。
ロケバスでは目立つからと言う理由で、オジさんの軽バスに乗って行くコトになった。

この後、番組取材続行になる決定的な、オドロキの光景を目にするのだった....。

=つづく=

 

■ 近藤スパ太郎プロフィール

モデル出身(山と渓谷)、役者、バレエダンサーを経て、現在は司会やレポーター業もこなす、芸能界No.1のバイク好き、旅好き、ラーメン好きなタレント。芸名は、映画『スーパーの女』に出演した際に、バイク好きで知られていた故・伊丹十三監督が命名したモノ。NHK大河ドラマの準主役に選ばれたが、カツラが入らなかった為、降ろされてしまった経験と巨大な頭周りを持つ。SSERには、第1回TDNより参加。

■ 近藤スパ太郎 出没情報

(2007/10/10 更新)

   

=TV放送中=

 

 ◆テレ玉◆
ひるたま(11:30〜12:30)・ごごたま(16:30〜18:00)内、人気コーナー
・「いただき満腹食堂」(金曜日・首都圏NET3にて放送中!)
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=インターネットTV出没中!!=
 

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