スパ太郎の、あゝ♪東京砂漠 第36回
10月の上旬に開催されたクラッシックカー・ラリーイベントの「ラ・フェスタ・ミッレミリア」。先日、テレビ朝日でも番組放送がありましたが、おなじみ、インターネットTVの【あっ!とおどろく放送局】でもオンデマンド放送開始になりました!ところが、密着レポートをしたボクの勇姿は全て割愛されてしまったのです・・・。いくら文句を言った所で、再編集されるワケじゃないのですが、あえて文句を言わせて!「そんな〜!」「ありえネェ〜!」「ドコにも映って無いジャン!!」「ナンダヨ!!」
まったく、何の為にレポートしに行ったのか・・・!
おまけに銀座のshop"MOMO DESIGN"から衣装を借りたのに、シャレにならん!!
でも番組としては、短く簡潔にまとまっています。
【あっ!とおどろく放送局】(http://tandm.tv)の【カー&バイクチャンネル】で無料でご覧いただけますので、興味の有る方は、是非ともご覧下さい。ボクのマイクを向ける"手"の、貴重な映像をご覧いただけます・・・。
(写真上)
100台以上のクラッシックカーが、大疾走!!
ちなみに#67のALFA
ROMEOGIULIETTA(1956年製)は、マッチが堺正章氏から譲り受けたマシン。※スパ太郎がRICOH
Caplio GXにて撮影
(写真中)
割愛された貴重なスタートのレポートシーンより。"MOMO
DESIGN"のシンプルなバイクウエアに興味のある方は【http://www.momodesign.jp】をご覧頂いては!?
■「タイで発見!? スパ太郎の
実録・盗難バイク奪還劇!!」
(7ヶ月に渡る バイク奪還までのドキュメンタリ)
=前回までのあらすじ=
2ヶ月の間に、3台ものバイクが盗まれた。7ヶ月後に、ボクのバイクが"タイ"北部の街で売られていう情報が入り、タイへ乗りこんだ。ボクのバイクを買った、デンマーク人のピーターからBAJAを返還してもらったが、日本へはどう送ればいいんだ!?
深いことは考えずに、チェンマイ・ラストナイトを楽しんだボクだった・・・。
第36話『前例がナイ!!』の巻き
1時間半ほど寝ただろうか? 深夜3時過ぎ。
日本から持ってきた携帯電話のアラームで目覚めた。
トムさんから連絡があって、1時間早い4時出発に変更になったからだ。
さっきまで飲んでいた酒が残っていて、グルグルまわっている。熱いシャワーを浴びようと、シャワールームに行くが、チョボチョボと生ぬるい水。「なんだよ!」
チェンマイで\3000-のホテルと言えば、中の上くらいのホテルだが、このホテルは失敗だ。賑やかな通りに面していて、深夜でもマフラーを改造してバリバリ音をたてて走る兄ちゃん達のバイク音でぐっすりとは寝付けなかった。オマケにシャワーだけだけじゃなく、トイレも調子が悪いようで、目覚まし時計も無い。しかたなくスーツケースの奥にしまってあった携帯電話を捜して目覚まし変わりにしたのだ。
ちなみにチェンマイで、Docomoの携帯電話の電源を入れると、受信レベルを示す電波アンテナが立つ。しかも"バリ3"。そう、3つも立つのには感激!!
モチロン電話はかけられないが・・・。
約束の4時には少し早かったが、チェックアウトを済ませて外へ出た。タイとは言えど、12月の日の出前はさすがに寒い。近くのコンビニで買出しを済ませると、真っ暗の中、もう既にトムさん達がピックアップにBAJAを載せて、迎えに来ていた。
これからバンコクまで約800キロ。東京からSSERくらいまでの距離を大移動だ!!
チェンマイ〜バンコク間は、少し前までは山賊が出て殺された人達がいるとかの話を聞いたコトがあるが、今は広い道路が整備されている。明るくなると交通量が増えるから、暗いウチが勝負なんだとか・・・。殆んど信号が無いその道を、飛ばす飛ばす。だいたい120キロ〜140キロは出ている。参考までに、明るくなっても交通量はさほど変わらなかった。
向かうのはバンコクの先輩の会社ではなく、タイ・ホンダ本社。Kiyoさん始め、日本のバイク仲間などが手を回してくれ、タイ・ホンダを尋ねるコトになったのだ。幸いにもバンコクに入っても渋滞しておらず、昼前にはタイ・ホンダに到着した。
タイ・ホンダの方達は、チェンマイでKiyoさんが主催しているオフロードトレッキングツアー常連のようで、おまけに担当の方は、朝霞研究所で働くバイク仲間の"元・上司"ってコトもあって、初対面ながら共通の話題が多く、大歓迎してくれた。取引のある、安くて信頼の於ける輸出業者も紹介してくれるコトになったのだ。
一方、トムさんとはここでお別れ。今到着したばかりなのに、仕事があるから直ぐにチェンマイへ帰ると言う。ホント、トムさんには頭が上らない。とっても世話になった。
『ダイジョウブ。日本でたくさんの日本人に親切になったよ。アナタ困ってる。だから今、ワタシ、日本でお世話になったオレイよ!』ここ数日で何度も聞いているフレーズだが、またもやボクは涙が止まらなくなってしまった。
『アナタ、ワタシと約束。日本に帰ったら、二度と盗まれたバイク、タイに来ないように、アナタ、警察に言う。今度日本行ったら、一緒にバイクで走るヨ!
それからワタシの大好きな"スシ"。アナタごちそうするヨ!!』笑いながらトムさんに肩をたたかれ、最後の握手をすると、トムさんは笑顔で去って行った・・・。
日本人としてボクが忘れていた"思いやりの心"。トムさんに教わった。言葉がうまく通じず、それでもトムさんの気持ちはいっぱい、いっぱい貰った。バイクを取り戻した以上に、トムさんとの出会いはデカイ。トムさんへの借りもデカイ。
『アナタ、ハナ水が、でていますね〜』
一緒に降りてきたタイ・ホンダの女性スタッフが、ティッシュをくれた。
フロアに戻ると、業者の方が電話をしながらしかめっ面だ。あちこちに電話をして確認をしているが、『今回のケースは、タイ国内の通関手続きが、かなり難しい。国外へ持ち出せない可能性がある・・・』と言う。
日本で盗まれたバイクが不法に(完成車両ではなくパーツになって)タイに入国。それを完成車両として日本に送り返すというのは、タイ国内でも前例が無いらしいノダ。
持ち帰るコトを、タイのお役人が認めるかどうか・・・。タイ警察が参考車両として押収する可能性も・・・。日本から持ってきた証拠の写真、書類の数々。プラス通関への事情説明の一筆と、日本に持ち帰りたい意思の嘆願書を書き、本人確認のパスポートも業者へ渡して全てを託す。それでもダメな場合、ボクが通関に立ち会う可能性があるという。
不運にも今日は金曜日。今日結論が出ないと、月曜日以降になるから、暫くはバンコクには滞在していて欲しいと言われる。
こうなりゃいつ日本へ帰ろうが関係ないや。じっくりバンコクで腰を据えてやる・・・。
「盗難バイクを、日本へ取り戻した前例を、オレが作ってやるんだ!!」
そう使命感に燃えていた。
この晩は、タイ・ホンダの人達に歓迎され、遅くまで共通の知人の話や、日本の最新事情
などで盛り上がった。バンコクの妖しいネオンと熱気が、深夜までボクを歓迎してくれていた・・・。
※Kiyoさん主催 タイ北部ツアーはこちらをご参照
【http://www7.plala.or.jp/offroad-gang/】
(写真下) タイ・ホンダにて・・・
トムさんと最後の別れ。最近はバンコクでもバイク盗難が急増しているらしく、日本から持参したチェーン2本で、セキュリティを図る。
=つづく=
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