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                                    SSERのレースでも常連で、今年のパリダカにオートバイで参加した"東敏夫さん"。本業はテレビカメラマンだが、東さんは過去にもロシアンラリーでボク付きのカメラマンとして、3度一緒に走って貰った事がある。舞い上がるホコリに一眼レフは直ぐに動かなくなった。そこで活躍したのが、防水・防塵のコンパクトカメラ。一眼レフ程の性能はナイが、軽いし、壊れない。撮影だって工夫次第では一眼レフをも凌ぐ。ココ最近、ボクはオフロードの雑誌取材でも一眼レフは使用していない。 
                                    今年のパリダカ用に、ボクがお勧めしたデジカメが、RICOHのCaplio400G 
                                    Wideだ! 
                                    このカメラは消防隊なども消火活動の場で実績を積む、防水・防塵のカメラ。防水・防塵だけでなく、専用バッテリーや乾電池でも動くのが、ハードな長期取材でも重宝した経験がある。 
                                    特に今年のパリダカは砂嵐が凄かったらしく、他の人のデジカメが次々と壊れていく中、東さんだけが砂嵐の中でも悠々と撮影をしていたらしい。 
                                    この2枚の写真は、そのCaplioで撮影したモノである。人に撮って貰う時にも簡単で、ボ 
                                    ク、イチオシのカメラだ!難点は、価格がやや高いコトと、少し大きいコト。RICOHの次の開発機種に期待するトコロだ! 
                                    (写真上) ▲砂漠を爆走する東氏 人に撮って貰う時も簡単 
                                    (写真下) ▲砂嵐のキャンプ地だってヘッチャラ! 
 
                                    ■「タイで発見!? スパ太郎の 実録・盗難バイク奪還劇!!」 
                                    (7ヶ月に渡る バイク奪還までのドキュメンタリ) 
                                     
                                    =前回までのあらすじ= 
                                    バイクが盗まれた! しかも2ヶ月の間に合計3台が...。冗談じゃない!! 
                                    年間25万台が盗まれている現状を知ったボクは、バイク捜索活動を始めた。バンコクに住む"サワディさん"からの情報を元に、番組が動いた。バンコクのバイク屋で販売されるバイクに、日本からの盗難バイクが数台ヒットした! 
                                    第13話 『取材続行の危機!』の巻き 
                                    バンコクのバイク屋に並ぶバイクのうち、6台程が日本の盗難車両だった事実。 
                                    ボクは直ぐにでもバンコク取材に行きたかったのだが、でも、それだけじゃ番組にはならないらしい。番組にする為には、犯人が犯行に及んでいる決定的瞬間、若しくはその組織の解明、若しくは、ボクのバイクが発見されるとか・・・が必要らしいのだ。 
                                    バンコクでの動きは、一旦、現地のコーディネータに任せて、一番決定的瞬間の撮影が出来る可能性の高い、埼玉北部にバイクを持ってくる業者を張る事にした。だが、この北部のポンコツ屋は何処も番犬数頭いて、張り込みがしにくい。遠くから、双眼鏡で監視するのが日課となった。なんの当てもなく、何日も何日も張り込みを続けるのは根気が必要で、気力と体力以外にも、カメラ機材費、スタッフ人件費、交通費なども含めた取材経費が必要だった。 
                                    その張り込みは、なんだかんだで2ヶ月ほど続いただろうか? 
                                    取材経費がかさむ一方で、怪しい業者を絞り込むことは出来たものの、決定的瞬間までは押さえられずにいた。 
                                    と同時に、メールでは、誰々がバイク盗まれた、誰々もやられた、などの情報が頻繁に飛び交っている。あまりにも都内周辺での盗難被害が多いので、タイに流れる可能性が高く、しかも保管状態のセキュリティ度の低い知人のバイク10台に、万一盗まれても捜し当てられるように、番組の発信機を付けたり、保管場所に隠しカメラを設置し、ADが24時間監視する体勢も作った。 
                                     
                                    そして番組では聞き込み捜査も重ねた。 
                                    そしてついに、ボクのバイクが盗まれた晩、同じエリアに駐輪してあったXRが他にも5台 
                                    盗まれている事実を確認した。同じ夜に、しかも同じ車両が盗まれているのだ。犯人グル 
                                    ープは、盗む車両にターゲットを絞っているようだ。でもソレは何処に運ばれたのか・・・。 
  
                                    様々な捜査や調査、証言を重ねた結果、盗難バイクの犯人グループ組織図は次の様なモノと想像した。盗む車両の下見(保管状態) 
                                    → 犯行実行 → 保管場所でのバラし作業 → コンテナに積む作業 → 港へ輸送 → 出港 
                                    →タイなどで受け取り → バイヤーから販売店へ 
                                    特に、港では税関の管轄下となるので、警察は税関からの通達がないと介入できないコトも判明した。そして、流れる先はタイだけではなく、UAEのドバイ経由でアフリカやヨーロッパ方面へ。近くでは台湾へ実際に日本の盗難車両が行っている事実を掴んだ。 
                                    番組プロデューサーから呼び出しがあり『だいぶ調べは進んでるみたいだけど、それだけじゃ番組にはならんのだよ。バンコクに行けばスパ太郎のバイクがあるとか、台湾に行けばあるとか、そこまで解んないのかな?』と言われる。 
                                    そんな無茶難題な。 
                                    流通ルートはわかっても、ボクのバイクが海外にある確証はナイ。 
                                    たとえ海外にあったとしても、それは日本で見つけるよりも困難な作業じゃないのか?『何か決定打が無いと、それもテレビなんだから、映像で押さえるコトが出来ないと・・・』 
                                    もう少しだというのに、警察でさえ把握していない、年間25万台も盗難されている窃盗団の外郭がわかってきたというのに、かさむ経費の問題や、取材を続行しても決定的映像が押さえられるかどうかは明確ではない・・・という判断から、番組として不成立になる可能性が大なのだ。取材を続けるのか、止めるのか、会議で判断すると言い渡された。そして、発信機を付けたバイク、隠しカメラを設置した場所で、大きな変化が現れるまでペンディングとなった。 
                                    このままじゃ、取材再開が難しい。もう少しなのに、どうしたらいいんだ!!  
                                    悶々とした日々を送っていたある日、タイに戻ったKiyoさんからメールが届いた。『スパ 
                                    太郎のバイクらしきBAJA発見!』『チェンマイはオフロード天国だから走りに来いよ!』と散々言われていたので、その口実なのだと思った。 
                                    だが、数日してまたメールが来た。この前よりも内容が具体的だ。 
                                    まさか! 冗談でしょ? そんなワケないでしょ!? 
                                    =つづく= 
                                    ※チェンマイでオフロードツアーを主宰するKiyoさんのHP 
                                    
                                    http://www7.plala.or.jp/offroad-gang/ 
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