今年もクラッシックカーラリーの「La Festa Mille Miglia」が10月3日~6日にかけて開催される。そう、Mille
Migliaは1927年にイタリアで始った1000マイル(イタリア語でMille
Miglia)を走る公道レースだ!
モチロン、今はスピードを競うレースではなく、決められた時間を正確に走るラリー形式になっている。日本で行われるルールも同じだ。
SSERのラリーと違うのは、出場する車両がとにかく古いってコト。1920年代~1967年までに製造されたオリジナルのスポーツカーが車100台も...。10月2日に明治神宮をスタートし、1000マイルを走って5日の日に横浜・元町でゴールするのだが、果たして今年の完走車両はどのくらいか...。
オフレコだが、山田さんも「出場したいな...」と言っているこのイベント、ボクは長くお手伝いしている。今年も何らかのカタチで携わる予定だ!とにかく車がスゴイ。美しい。音がスゴイ。生で見ると感動しますヨ!!ルートと通過時刻は(http://www.lafestamm.com/2005/index.html)に掲載されているので、ご覧頂いては如何?
(写真上) 去年参加した元F1レーサーで、本国イタリアのMille
Miglia(スピードレース時代)での優勝経験を持つスターリング・モスと、奥様のスージ・モス。2人は何処でもニコニコで、ステキなご夫婦でした・・・。
(写真下) で、2人が去年乗ったのは、こんな車。堺正章さん所有の1956年製(だと思う)のMSAERATI150S(だったと思う)で出場。スターリング・モス夫妻は今年も来日し、1953年製のASTON
MARTIN DB3で出場予定。上記HPで車両の写真も見れますヨ!
※撮影はいづれも、RICOH Caplio GX にてスパ太郎が撮影
■「タイで発見!? スパ太郎の 実録・盗難バイク奪還劇!!」
(7ヶ月に渡る バイク奪還までのドキュメンタリ)
=前回までのあらすじ=
2ヶ月の間に合計3台ものバイクが盗まれ、自力での捜索活動を開始。5ヵ月ちょっとして、盗まれたバイクがタイ北部のチェンマイのバイク屋で発見された。バイク屋に乗り込むと、ほんの1週間前にBAJAが売れてしまった...というのだ!!買ったのはデンマーク人のピーター。さあ、どうする!!??
第23話『バイク天国・チェンマイ!』の巻き
午後になって店員に案内され、ピーターが泊まっていた...というゲストハウスへ向かう。皮肉にも、ボクのBAJAのパーツが付いている、店に残っていたもう一台のBAJAの後ろに乗っていく。運転するのは店員だ。店で販売される中古のバイクは、時々店員の足になっているようだ...。BAJAの後ろに乗るのは、初めての経験となったが、正直乗り心地は悪い。
5分もしないでゲストハウスに着いたが、やはりピーターはチェックアウトしていた。しかも3日前に...。
ゲストハウスのスタッフ達に事情を話し、日本から持ってきたBAJAの写真を見せると、
『ああ、このバイクで北部に行くって行ってたよ!』と言う。
「場所は?」
『メーサイって言ってた気がする』
『いや、パイに行くって言ってたよ!』
『メーホンソンだよ!』と言う人もいる。
とにかく、ピーターは3日前にボクのBAJAに乗って何処かへ行った...。これからどうすりゃいいんだ......。
夜になって番組スタッフ、同行のタイ警察官みんなが集まって会議をする。チェンマイを発つ飛行機のチケットは3日後の昼間。残された時間は少ない。
どの街にいるのか宛てもなく動くよりは、チェンマイの街で待機した方が良いというディレクターの意見。
『番組的には、スパさんのバイクの画が取れなくても、バンコクで取材しますから...』
とも言う。どうもこのディレクターの発言にはムカつくことが多い。
ボクは正直なところ、「もう番組は関係なく、とにかく取り戻したい」って気持ちでいっぱいだった!
ピーターはチェンマイをチェックアウトした訳だから、可能性のある街をしらみつぶしに歩きたい気分だった。
結局ディレクターの意見を強引に押し付けられ、翌日はチェンマイで一番交通量の多い、"ターペゲート"のまん前にあるオープンカフェを陣取り、1日中通るバイクを見守るコトになった。ボクは道路に立ち、1台1台をチェック。ディレクター他スタッフはカフェでビールを楽しんでいる。ホント、ムカつく。
それにしてもバイクの多いこと。日本のバイクも多い。車種と台数をくまなくノートに付けていく。一番多いのはホンダCB400。とにかく数が多い。二番目はホンダXR。2001年当時、日本ではまだ出たばかりのピカピカの"赤いXR"も走っているからオドロキ。次に多いのは、同じくホンダCRM。とにかくホンダ車が多いのだ。
ボクはKiyoさんの話を思い出していた。
昨日の夜、スタッフと会議が終わった後にムカついていたボクを、Kiyoさんがバイクに乗っけて、飲みに連れて行ってくれたのだ。「しかし、ホントにお前のバイクがあるとはな~」「きっとオレ達縁があるんだな~」チェンマイで人気のゾウの絵が描いてある"チャンBeer"を傾けながら沢山話した。
ホント不思議な縁だ。ボクのバイクが盗まれでもしなければ、バイク屋からKiyoさんのコトを紹介されなかっただろうし、そのKiyoさんがタイでボクのバイクを発見したのだ。『Kiyoさんが犯人じゃ?』と疑ったコトもあったが、今じゃ番組スタッフ以上に信頼の於ける存在だ。そんなKiyoさんが「ホンダ車は故障が無いし、パーツも多く出回ってるから、こっちでは人気が高いね」と言っていた。粗悪だがコピーパーツも沢山あるそうだ。「バンコクはそうでもないだろうけど、チェンマイは周りが山だからオフ車のニーズは高いよ。地元の人が乗るってよりは、外国人が乗る方が圧倒的に多いね。」
そういえば、バイク屋のトムさんの発言にも驚いた!
トムさんの店での販売価格、CB400は日本円にしてだいたい15万円くらい。BAJAやXRは、日本円にして25万円くらい。オフ車の方が高いのだ。人気がある証拠!!
事実、ターペゲート前を走るオフ車は多い。
ホンダ車以外でも、TT-R、TTレイド、ジェベル、DTRが通り過ぎていく。カフェに来た走行距離が500キロぐらいの、ピカピカのセローもいた。乗っていた本人は自慢していたが、あきらかに怪しい車両だ。
アメリカンも人気がある。圧倒的に多いのはハレー。
「アメリカ人がアメリカで買うよりも安いって驚いてるよ!」Kiyoさんが言っていた。
やはりコレも盗難車だろう。日本から来た可能性もある。
ホンダ・スティード、シャドー、ワルキューレ。ヤマハ・ドラックスター、ビラーゴ。ス
ズキ・イントルーダ、デスペラードも多くいた。
スクーターも多く走っている。
日本的なハンドル、マフラー、シートのカスタムはモチロン、エアブラシで浜崎あゆみや、深田恭子の顔が描かれたバイクもある。タイの塗装の技術はかなり高そうだ!!中には日本のナンバーそのまま付けて走ってるヤツもいた。日本の販売店のステッカー、マンションやアパートの駐輪場のステッカーもそのまま貼ってある。なんでも日本から来た"オリジナル"のままの方が人気が高いのだそうだ。おまけに日本からやってきたバイクにはナンバープレートが付いていない。車両としてではなく、パーツとしてやってきたから、ナンバーが取れないのだそうだ。ナンバーがなくても保険には入れるのだそうだから、不思議だ。モチロン、バンコクじゃ考えられないコト。もっとも賄賂でナンバーを取得するコトもできるそうだが...。
アジアではよく見る光景だが、地元のバイクには3人乗りは当たり前。奥さんと子供3人。合計5人が乗っているバイクもあれば、屋根が付いて屋台になっているバイクもある。地元の人も、外国人も、バイク天国のチェンマイ。1日中張り込んだが、ボクのバイクはとうとう発見できなかった...!
チェンマイで残された時間はあと2日。いや、正確には1日半。
状況はまったく変わっていない。さあ、どうする!!??
=つづく=
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