明日(10月2日)からいよいよ【ラ.フェスタ.ミッレミリア】の取材だ。
このイベントは何も参加者だけのモノではない。予め走行ルートと、通過予定時刻が告知され、そのルートとなっている市町村では、"村興し"のように沢山の人達が集まって、参加者を応援してくれる。
走行ルートはミッレミリア。つまり1000マイル。1都8県、訳1600キロものルート上、殆んどの場所で皆が旗をふって応援してくれるのだ。この写真は去年のモノ。今年はどんなおばあちゃんに会えるのかな?
【※撮影はいづれもRICOH Caplio GX にてスパ太郎が撮影】
■「タイで発見!? スパ太郎の 実録・盗難バイク奪還劇!!」
(7ヶ月に渡る バイク奪還までのドキュメンタリ)
=前回までのあらすじ=
2ヶ月の間に、都内で合計3台ものバイクが盗まれ、5ヵ月ちょっとして盗まれたバイクがタイ北部のチェンマイのバイク屋で発見された。バイク屋に乗り込むと、ほんの1週間前にBAJAが売れてしまった...というのだ!!
買ったデンマーク人のピーターを捜し、右往左往。「パイ」という街で、ピーターがいた痕跡を捜し当てたのだが・・・。
第27話『奇跡の展開!』の巻き
真っ暗な店内に、ブラックライトが不気味に光っている・・・あの怪しい店でピーターがいた痕跡を突き止めるコトが出来た。ボクが捜しているピーターはいったい何者なのか?何をしにタイにやってきているのだろうか・・・。
店の人は『しばらく来ていない・・・』と言っていたが、ガソリンスタンドで出会った人は『昨夜見た。間違いない!』と自信をもって証言した。いったいどっちが本当のコトを言っているのか・・・。
「パイ」から「チェンマイ」のホテルへ帰る道中、色々なコトが頭を巡った。現実として言えるのは、ボクは番組スタッフと一緒にタイへ来ているコト。そして明日の昼には、バンコクへ戻る飛行機、手配済み・・・というコトだ。
ディレクターは、ボクがバイク奪還出来なくても、予定通り明日バンコクへ戻ると言っている。ボクだけチェンマイに残り、自力でピーターを捜しだすコトを希望したが、番組として来ている以上、一緒に行動して欲しいと言う。うーん。チームで動いているワケだから、ボクだけ自分勝手な行動は出来ない。
ピーターがいた痕跡を突き止めるコトが出来たのに、あと少しなのに・・・。その晩、ボクはムシャクシャして結局一睡も出来なかった。
昼の飛行機までには、少し時間がある。
番組スタッフにお願いし、ボクのバイクが発見された、トムさんの店に一緒に行って貰う事になった。
トムさんだって、この盗難バイク一件の被害者でもある。ボクがバイクを捜しに来たコトだって、迷惑に決まっている。でも、トムさんだってライダー。自身も正規輸入されたBMWに乗っている。どこまで力になってくれるかわからないが、ボクが帰った後の、色々なお願いをしたい・・・。そう思ったのだ。
まだ店のシャッターが開く前から待つ。暫くして店が開いた。いや、正確にはスタッフがトムさんの携帯を鳴らして、シャッターの一部を開けてもらったのだ。
暗い店内にスタッフもゾロゾロと、応接室に案内された。
通訳を介して、ダメモトで今後のコトをお願いしている時だ。トムさんの携帯が鳴った。タイ訛りの英語が興奮している。「何でタイ語じゃナイんだ!?」トムさんの言葉の端々に、『ピーター』という言葉が聞こえ、耳を疑う。通訳が『ピーターからの電話みたいです』とボクに言った。ピーターはそうとう興奮しているようで、トムさんがなだめているようだ。会話が途中で切れた。
『ピーター怒ってるヨ!』トムさんが言う。
なんでも『WANTED PETER
!!』のビラを見た友達から『お前何か悪いことしたのか!?』と言われているらしい。おまけにピーターはまだ「パイ」の街にいるらしいのだ。
「今からピーターに会いに行けませんか?」スタッフに言う。
『バンコクに帰る』と言うディレクターに、『いや、ピーターに会いに行くべきでしょ!』とカメラマンが言う。
スタッフの中でも意見が割れたが、カメラマンが『このままバンコクに帰っても、番組にならない!』と主張し、「会えるんなら会いに行こう!」となった。
トムさんの携帯に着信履歴が残っている。
トムさんがピーターに何度も電話をするが、ピーターは出ない。何度かけただろうか?電話にやっと出たピーターに、トムさんがとても優しい口調で説得している。
30分ぐらい説得しただろうか? 電話を切ったトムさんがボク達に言った。
『2時にパイで会う! ワタシも一緒にイク!』
よしっ!ピーターに会える。
何がなんだか、ワケがわからないが、とにかく会えるのだ。
とにかく一度ホテルに大急ぎで戻り、荷物を纏めるコトになった!
=つづく=
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