トゥアレグラリーへ行こうその11
Day3
今日から3日間はループコースです。途中の給油も今日からはチームが手配したガソリンを入れてもらいます。
今日のスタートはホテルから数キロ行った町の外れ。そこまでは各自で移動です。スタートしてすぐは快適なピストでした。どんどん越されていくけど気にしてはいけません。7kmほどですぐにピストがなくなりデューンに入ります。地図上はもっと向こうがデューンの入り口なんだけどデューンの出口に向かったほうが近そうなのでみんなショートカットしています。わたしも地図上の入り口がさっぱり分からないのでショーカットしました。ここのデューンは草が少し生えていたり水が通った跡があったりで砂が重いような気がします。昨日のとは全く違います。たまに柔らかい所があって埋まりそうな気がして気疲れするデューンです。
5kmほどで枯れ川に出ました。ここは川幅で制限されるのでデューンほどラインを選べません。おまけにワダチが多いのでハンドルを取られること!その上サンドはどこまでも続いています。川幅が広いところは端のワダチのない路面を走れますが、すぐ狭くなるので強制的にわだちに戻されます。この路面がどのくらい続いたのでしょう??ようやくピストらしいところに出ました。が、ここもふかふか。細いくねくねしたピストの砂地でした。嫌いなんですよね。こんな路面。
我慢すること10km。ようやく広大な草原に出ました。すぐに目に付いたのがテーブルマウンテン。CPはテーブルマウンテンの麓でした。そのままCPまではまっすぐです。地図もいい加減なものでテーブルマウンテンに向かって走れ!と書いてありました。一応ピストはあるんだけどみんな無視してまっすぐ走って行きました。
CPを出て少し行くと締まった緑色の砂利道です。。左右には山があって渓谷の中を走っているようです。山の上のほうには緑が見えたのですが下半分は崩れていて岩が砂になりかけているようです。ここもそのうちデューンになるのでしょうか?渓谷を抜けて再び大草原へ。先を行く車を抜きたいんだけどピストを外すと小さなこぶがとか石が落ちていてそんな勇気はありません。ピストが二つに分かれている所で一気に抜きたいのですが、すぐに一本に戻ってしまいます。やっと車を越したと思ったのに迷子になってしまいました。何のために越したんだか。どこかで左に曲がらないといけないのですが曲がり角がありません。その前の分岐も分からなくなってしまいました。こんなときには他力本願に限ります。遠くにカミオンが走っているのが見えました。あっちかな?と、とりあえず追走。程なくATVのご一行様と出会いました。ここどこ?とたずねてみると教えてくれました。
そのまままっすぐ行くと小さいデューン。GPS走行です。昨日と違ってわだちが少ないのでどっちに走っていいのかわかりません。何個かデューンを超えたら複雑に入り組んだ地形になっていました。山の上でどっちに進むかを考えてスタート。止まったらこけそなのでとにかくバイクを進めることが大事みたいです。楽しくなってきたので自然にアクセルモア開きます。そんなことしていたものだから、突然私だけぶっ飛んで斜面に転がってしまいました。なぜ??バイクは主人なしでちゃんと立っているけどフロントタイヤが埋まっています。路面がやわすぎた見たいです。ようやく事態を把握しました。リカバリーは以外に簡単。砂で加速するときには下るに限るのです。下りで勢いをつけて再び砂丘を越えはじめました。そんなことをしていたら遠くで黒煙がモクモクとあがっていました。これは砂丘でもがいているカミオンの煙でした。この砂丘はピッチが小さいくてカミオンにはつらいようでした。
砂漠の中のCPに到着。パスチェックのサインをもらって出口に一直線です。すぐにピストに出てCP2に到着しました。
ここは給油ポイントです。サービスチームがやってきていて給油、整備が受けられます。給油してもらっておやつをもらってしばらく休憩して再スタートしました。さて、後半です。後半はまず舗装路をわたって分岐を右。ピストクロスの後、看板を右?と思ったら行き過ぎでした。Uターンと思ってクラッチを切ったらエンジンがストップ。セルを回すけどかかりません。そういえば、さっきのストレート、全然パワーがありませんでした。なんでしょう?
仕方がないのでコース外にバイクをよけて様子を見ます。まずはエアクリーナーから。今日はほとんど誰にも会わなかったのできれいなままです。次、キャブのガスを抜いてみようか?あーーっ、車載工具ってこのサイズのドライバーないじゃん。ダメです。ガソリンを抜くには倒すしかなさそうです。次、ガソリンタンクをリアタンクにしてみよう。んーダメ。あとは何だろう?このとき燃料が濃すぎるような感じで、エアクリーナーを外して試したりしたけど、結局原因はわからないままでした。電装は壊れていたとしても分からないし、プラグは持っていないし。
20分位して赤ゼッケンのライダーが来ました。赤ゼッケンはマーシャルです。行こうとしているのを手を振って呼び止めました。エンジンかからないから今日はここで辞めたいんだけど。マーシャルさんは主催者に電話した後、ここで待て、とだけ言って去って行きました。
止まった場所の数キロ先はデューンで、そこから強風と一緒に砂がどんどん押し寄せてきます。本物のサハラ砂漠の砂嵐です。仕方がないので帽子の上からゴーグルをするという変な格好で待ちました。おやつを食べながらボーっとしているとバイクが1台戻ってきました。あれ?旦那さん?”なんしてんの~?”と聞くと大ミスコースをやらかしたらしいのです。分かるところまで戻って来たらここにたどり着いたとのこと。場所を教えたら、そのまま去っていきました。それからはひたすらヒマです。
昼寝していると別のマーシャルさんがやってきました。一緒に来い!といっているようです。車で回収されると思っていたら人DRZでした。このマーシャルさん、結構大きくて私は半分リアフェンダーの上に座っていました。ギャップに飛び込むと分かっていてもお尻を浮かすことが出来ないので死にそうです。ひょっとしてこのまま数百キロ?ムリムリ!!と思いましたが案外すぐにホテルに付きました。所要時間約20分。
数時間後、バイクが帰ってきました。主催者が回収してくれるのです。テストライドに行ってくるとのことでメカニックのニックが思いっきりキックをけったらエンジンがかりました。おーっ、かかったと思っていたらものすごい勢いで行ってしまいました。が、その後バイクは戻ってきませんでした。また止まってしまったみたいです。日も暮れそうなのでいったん自分の部屋に戻って明日の準備です。
夜になってからチームのところへ行ってみましたがバイクもメカニックも戻ってきていませんでした。9時ごろになってようやくバイクが戻ってきていました。原因は分からないけど今からエンジンを開けてみる。とのこと。とりあえずお願いしてご飯を食べてこのまま寝ることにしました。
この夜は、自分のバイクがどうなるのか。ちょっと不安な一夜を過ごすことになました。 |