千葉県の我孫子市で大震災の際に液状化現象が発生。118戸の家が壊れていたことが判明した。千葉県では旭市に次ぐ被害の大きさとなる。震災発生から20日以上も経って報道されたのが、いかにも“騒ぎ・煽り第一。報道第二”の現代のマスコミを象徴しているような話しではないか。
SSERがはいった石巻の学校や女川原発に近い避難所なども、マスコミが騒いでみせるには規模が小さい。今度の我孫子市は旭市に続いて大きな問題になった浦安市の住宅街の液状化騒ぎの陰になって、東京では全く報じられていなかった。浦安では復興や投票所の安全などで「選挙はできない」と市長以下が投票所の設置すら拒否して問題化している。
いわき市で会社を経営している友人は、原発問題でいったんは家族を連れて千葉へ避難したが、最近自分だけ戻り社員と仕事を始めることになった。ところがすぐ側の小中学校へ避難している約50人ほどの人々の惨状をみて、じっとしていられなくなり、自分たちで食料を調達し、配剤を燃やす竈を作って炊き出しを始めている。
避難している人たちに支給されていた食料は1日パン2個、水・ペットボトル1本だけだったという。どうしてこんなことが起こるのか理解に苦しむが、自衛隊や消防にとっても勝手に自分たちで動くわけにはいかない。指示されたところの支援活動で一杯だ。友人たちが自発的に炊き出しをしなかったら、今どうなっているのだろう。
目立つところばかり巡り、お涙ちょうだいの話しや、おどろおどろしい声を出すナレーターを起用する民放テレビは、視聴率稼ぎに煽り立てる番組が多すぎる。菅首相が“趣味の視察”で宮城県をヘリで訪れたが、無駄なこと。それより外国で誤った報道の多いのは、官邸がきちんとした情報を外人記者に伝えないためだろう。
後手、後手の政府は「日本側で対応できる」とアメリカの原子力専門部隊の応援申し出を断ったが、やはり駄目なので「お願いします」のお粗末。米政府のクリントン長官を怒らせている。官邸には専門家と称する人々が群がり、いったい何をしているのか。東電、保安院と官邸が疑心暗鬼だとも聞くが、判断できない菅首相は、何でも他人のせいにするために近くに大勢を侍らせているようだ。
大勢集めれば集めるほど、意見の違いも出て、結果として烏合の衆よりももっと悪いことになってはいまいか。政府の対策遅れ、緻密な親切心のなさが、避難・難民を生んでいる。個人的な義侠心が見捨てられた避難者を救っているのもまた、マスコミが伝えない現実なのだ。
中島様のHPにてSSER東北関東大震災サポートチーム応援団を掲載していただきました。こちらからごらん頂けます
|