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何かと不穏な時代に大先輩からの「おい、なんだい!」と、難題山積みの熱きメッセージ、まあSSERの社説のようなものです。

「レアアースに替わる金属」

電気モーターやパソコン、携帯電話などの心臓部の原料がレアアース(希土類)だ。しかし、希土類は採掘量が少なく、世界最大の産地でもある中国が“戦力物資”なみの扱いで、生産調整や価格高騰など自国の思惑で輸出量や価格を変更するので、輸入国は常に不安定な立場に置かれている。

「代わりはない」とも言われていた希土類に“替わる”金属粉末を大量生産素技術を日本の東北大学と広島県の金属製造会社「戸田工業」の合同チームが開発した。何とも心強いニュースで、この技術をさらに磨き、それこそ大量生産にこぎ着ければ、資源小国・日本が特殊金属の輸出すら夢ではない画期的なことになる。

こういう話はとても元気が出る。粉末を固形に加工すれば電気自動車のモーターなどを安く製造できるし「窒化鉄の粒子は磁力が強く、モーターを今より4割小さくできる」と東北大の高橋研教授(チーム代表者)は言っている。まだ固形化技術が開発途上だが、是非とも早く実現して欲しい。

民主党政権は政争に明け暮れ、大風呂敷のマニフェストは収入見込みなどなしの絵空事だが、こういう研究には思い切った国家的な支援が必要だろう。同時にお人好しで、簡単に技術流出を許してしまう日本人も、そろそろ「開発した技術は流出させない」とする意識も持つべきだろう。

埋蔵金に手を付け、収入源のない子供手当、高速道路無料化などにこだわる政治に絶望はしても、頑張って希少金属に替わるものを作り出すような人々がまだいるのは力強い。こういうチームには、国を挙げて支援する必要がある。そうでないとアメリカや中国の“ハゲタカ・ファンド”に投資され、日本人の知恵と努力の結晶をさらわれることにもなりかねない。

外国人から金を貰って恥じない民主党幹部には絶望感すら持つが、せめて科学技術に情熱を燃やす人達には、研究できる環境を作って欲しいものだ。蓮坊さん、仕分けしないでね。世界1じゃないとレアアースに替わるようなものは作れないのだよ。

写真はレアアースが埋蔵しているといわれるモンゴルの砂漠


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