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「人生の100のリスト」

”人生の100のリスト”というものがある。ラジオのDJで作家のロバート・ハリスさんの著作の中で、僕はこれを知った。それはアメリカ人冒険家が、人生でやり遂げたいことを100書き出してリストをつくり、30年かけてそれらを達成したというものである。

ハリスさんは、それをカルカッタの安宿にあった古い雑誌の中で読んだ。そして自分の人生の100のリストをつくったそうだ。そしてその半分くらいは実現させたそうである。これを読んで感化された僕は、さっそく自分版人生の100のリストを書いた記憶がある。根が単純なのである(笑)。

それは、やりたいことをきっちり100個書いた訳ではなかったが、とにかくこの人生でやってみたいことを、勢いにまかせて書きなぐった。実現性があるかどうかは考えなかった。それは僕の顕在意識と潜在意識に横たわる壮大な欲望であり、渇望であり、人生の指針になるものだった。大げさにいえば生きる意味を再確認させてくれるリストだったともいえる。

初めの頃は単に、「インドに行きたい」とか「エジプトに行きたい」とかシンプルな内容が多かったが、さすがにこれでは芸がないと思い、しだいに目的や付加価値を付け加えていった。例えば、「ネイティブ・アメリカンのリザベーション(居留地)を訪問し、スウェットロッジやビジョン・クエストなどの儀式を受ける」といった感じに進化させていったのである。

ただし、これだけはやめようというルールも決めた・・・。

その昔、反町隆史を起用して「キリマンジャロの頂上でキリマンジャロ・コーヒーを飲もう」という番組が放送されていたが、思わず突っ込みを入れてしまった。

「駄洒落じゃん!!!」

そう、駄洒落だけはやめようと決めたのである(笑)。

それならばいっそのこと、「キリマンジャロの頂上でヘミングウェイの凍豹を探す」って方が浪漫がある。しかしそれはそれで、「ヒマラヤでイエティ(雪男)を探す・・・」ってのと同じレベルかも知れないけれど・・・。

僕の人生のリストの一部を抜粋すると、

「エジプトで、ピラミッドの向こうから昇る春分の日の朝日を見る」
「インドのガンジス河で沐浴をする」
「ヴェトナムのサイゴンで腹いっぱい食い倒れる」
「オーストラリアでアボリジニのブッシュウォークに参加する」
「チベットでカイラス山とポタラ宮を巡礼する」
「ハワイでイルカと一緒に泳ぐ」
「タンザニアで本格的なサファリ体験をする」
「パリ・ダカール・ラリーに参戦する」
「4輪バギーを自作する」
「ハーレー・ダビットソンに乗る」
「オメガのスピードマスターアポロ13号25周年モデルを入手する」
「歴史上の人物が活躍する冒険小説を書く」
「旅行記を書く」
「世界中の面白い人物と友達になる」
「古武術、居合道を習う」
「インドの古典楽器シタールでラーガを1曲マスターする」
「ロックバンドを結成してオリジナル曲でアルバムを作る」

といった具合で、書き出したらきりがない。すでに実現してしまったものもたくさんあるが、これから実現させたいものもたくさんある。実際に、リスト項目がいくつあるかは数えたことがない。それは、常にそのときの自分の変化によって、項目が増えたり減ったりしているからである。

人生の100のリストは生きている。今の自分にとってどうでもよくなってしまった項目は自然と消えてゆく。替わりに新しい項目が強烈なパッションとともに生まれ、書き換えられている。命あるモノが生命維持のために、必要なエネルギーを体内に採りこみ、不必要なエネルギーを排泄するように・・・。

その成長を眺めているのもまた楽しい。


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