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”今年はフツーにダカールを楽しむよ”

オランダ人ライダー、ヘンノ・ファン・ベルクイュクは2009年のダカール・ラリーをこれまでとはまったく異なるアプローチで挑戦する。

思い返せば3年前、初めてこのラリーにエントリーした時彼の選んだ相棒は、お気に入りのヤマハXT500。自分へのちょっとした”ご褒美”は、裏を返せば沢山の困難が付きまとう旅だった。

「本当に大変だった・・・。」

ヘンノはそう当時を振り返る。

「あのマシンはKTMのビッグオフと同じくらい重たくて、操るのに骨が折れたよ。」

でも彼は、この”往年の名機”を最下位ながらも、ちゃんとラックロゼのゴールまで連れて行ってやった。

これで懲りたのかどうかは知らないけれど今年のダカール・ラリーでは方針を変えたようだ。

「フツーに快適なコンディションで走ってみたいんだ。」

今回はオーストリア製のマシンを選択したもよう。

「XTで走るダカールはハンパないチャレンジだったけど、一度でもう十分。KTMならパワーは3倍、間違い無く2倍のペースで走れるね。」

マシンが良くなっても、不必要に高い抱負は掲げたりしない。

「始まりあれば終わりあり、ならば僕はすべての道程を走破してみたい。今度の相棒なら日のあるうちにビバークに辿り着くことが出来るだろう。XTで走った3年前は、いつも夜まで走ってたから・・・。」

彼はまた、TVのコマーシャル・フィルムや映画のロケで使う車両の手配やカスタムを手掛けるビジネスを通して、マネージメントやリスク・テーキングに関しても熟知している。

「例えば、”オーシャン12”に出てきたクルマはウチの会社で面倒見たんだ。」

”XTマニア”としてだけでなく、他のクラシック・カーも多数所有するコレクターとしての側面が、時には思い掛けないビジネスチャンスをもたらすことも。今から15年前、あるプロデューサーがクラッシュのシーンを再現するのに複数のプジョー404を探していたところ、パーフェクトなタイミングで彼の手元に2台の在庫が!!

すべてはここから始まった。

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昨年のラリー・モンゴリアでご一緒したヘンノさん。ETAP3のブリーフィングで、確か

「今日のCPは一つキャンセルになって、最初のだけになりました。」

と伝えたつもりだったのにCP1をスッ飛ばしてしまいペナルティ。しかもこの日はループだったため、通常30分で済むCP不通過が運悪く3時間と喰らってしまい彼の順位はガクッと下がってしまいました。(このペナが無ければ、実質総合5位の走破タイム)

「TBIにも出てみたいね・・・」

なんて言ってましたけど、本当に日本まで来るのかな!?

(画像はETAP1のSSスタート地点にて)


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