お問合せ/住所

 

『TDN2004 DAY1 順調に走行中♪』

長崎の平和公園のCP1のチェックを受けたあと、市街地を抜けて、しばらく気持
ちのいい海沿いを走行。なんとか、この気持ちいい景色を写真に収めたく、運転
しながらカメラを構えてみます。後の現像結果は、見事にボケボケ…。

そんな余裕をぶっこきながら、走っていくと、SS1に辿りつきました。
SS1は、走行はゼッケン順でのスタート、最後の方は荒れているらしく、注意が
必要とのアナウンスがあった。

『あ…荒れてる…?』
お腹がキュ~ンと痛くなりそうな、言葉の響き…

『ゼッケン順のスタート…?』
ゼッケン番号が#13のO氏が、先行します。
ということは、荒れてるところでスタックしたら、助けてもらえない…(当たり
前だけど…)自分で自分を追い詰め、ボディブローを食らったように、お腹がキュ~ン。

トイレ行きたい…
でも、皆さんがスタート待ち中、トイレに行けるような場所がない…ので我慢…
脂汗 O氏から、『ゆっくり走ればいいから。慌てないで、いつもよりゆっくり行
くんだよ。』とアドバイスを頂く。
これを聞いた時には、O氏が神様に見えたね。
うなずくだけで、言葉にならず、きっと、目が逝っちゃってたと思うけど…。

SSともなると、皆さんの勢いが違います。スタート前から、アクセル吹かし、GO
サインと同時に土煙りを立ち上げ、あっという間に見えなくなってしまいます。
もちろんO氏も同じくです。戦う男達です。

あ…私は、
3…2…1…とカウントダウンされたあとは、ノロノロとスタート。
慌ててはいけません。アドバイス通り、慎重に慎重に、かつ慎重にスタートします。そして案の定、後続ライダーにあっという間に抜かされます。おっと、いけません。フラフラしていると、他のエントラントに踏みつぶされてしまいます…私…。クローズSSの中ですが、常にキープレフトを保ち、さらに後ろからバイクの音がした時は、これでもかというくらいキープレフトを保ちます。(余計に危ない気がする)そうしないと、後続車に轢かれてしまいます。イヤイヤ、一人でドツボにはまるだけならまだしも、真剣な男の戦いに水を注してはいけません。

まだ、初夏の入り始めの時期ですが、山にはすでに草や木が茂っていて、時折気
持ちのいい木漏れ日の当たる空間を通り過ぎます。
『気持ちいいな~…ここで弁当たべたいな~…』
シャキシャキとコーナリングできない私は、一人ツーリングを楽しみます。
何度も言いますが、SS中です。

そんな事を考えていたら、目の前に数人のスタッフの姿が見えました。あそこが
“荒れている”という場所らしい。体中にグッと力を入れます。毛穴から汗がジ
ワリと吹き出しました。
目の前には、ごろごろの拳大の石が敷き詰められ、岩盤が立ちはだかっているの
が見えました。
アクセルをググっと握り、ラインを見定めます。

いざっ!!!!!!!!!

・・・・・・・・ってか、すでに、何人も通りぬけたので、荒れているどころか、
きれいなラインが出来上がっていました。岩盤もスルー。

・・・・・・・・(いっぱい抜かされて)よかった~…涙

通り抜けたところで、SS終了。
スタッフさんが『お!うまく行けたね!』と声をかけてくれ、ちょっと天狗になっ
てしまう。O氏も、少し安堵したようです。
SSフィニッシュでは、なんだか、もうゴールした気分です。いや…SS1が終わっ
ただけですけどね~。他の人も休憩してるし、ちょっと休憩しよっと…。
これがいけなかった…休憩したら、なんだかぐったりなんですけど…。そういえ
ば、もう何日も前から緊張していて、スタート時には緊張がピークになり、ハイ
テンションのままSS1に突入。その緊張の糸が急速に衰え始め、今まさにプッツ
ンと切れそうになっているではありませんか…。

もう疲れてどうする!自分!!!
必死で緊張の糸を紡ぎます。
ただでさえ、遅い私はゆっくり休憩なんぞしている暇はありませんよ。

早々に走り出すと、途中に、見晴らしのいい展望台がありました。コマ図の中にも、“ビューポイント”と書かれています。休憩したい…綺麗な景色をみたい…けど、林道の脇の小さな休憩スペースに、バイクを止めるスペースもないくらいにオフロードのゴッツイ集団がいらっしゃるのです。

O氏『ちょっと休憩していく?』
私 『怖いからいい…』 (←なんて失礼なんでしょう…汗)

ビューポイントを横目に、林道をトロトロと下ります。ここで、おかしなことに
気づきました。林道にバイクの轍がないのです。

ミスコース…?
そんなはずはない。だって、さっきのビューポイントから一本道だし…、という
ことは…汗
もしかして、私達が、今現在、一番前を走っているのっ…???!!!トップ集
団も、ビューポイントにいたの???!!!

・・・・・・・・(ぅぉん…ぅぉん…ぅぉん…)・・・・・・

え・・・・・・・・・・・・・?

いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~!!!!!!
ひと山向こう後方から、迫り狂う数十台のバイクの排気音が聞こえ、ものすごい
勢いで迫ってきます。もちろん、逃げきれるわけはありません。

怖い怖い怖い怖い怖いぃぃぃっ!!!!!!!!!

台風の竜巻のように、めちゃくちゃ速い集団が駆け抜けていきました。
私は、これでもかというくらいMAXキープレフトを維持!(←てか藪の?)

いやぁ~…トップ集団の走りというものを、初めて真近で見た気がするぅ。
怖かったけど、トップ集団の走りをこんな近くで見れるなんて、なかなかないよね♪ちょっと得した気分だ♪

でもまだまだ先は長いのであります。


▲ TOP ▲

MENU
No011 No012 No013 No014 No015 No016 (最新号)      
No001 No002 No003 No004 No005 No006 No007 No008 No009 No010