「ラリーに出会う」

私が、ラリーに出会ったのは、林道デビューして間もなくのことです。とある友人に

『おもしろいビデオがあるから見てみない？』
と、誘われたのがきっかけでした。
それが、SSER第13回TBIのビデオです。
『…これ、出てみたい…』（←短絡的思考）

そんな言葉を発した瞬間から、私の人生が変わってしまいました。

周りにいた人が、ギョッとした表情になったのを、今でも覚えています。おそらく誰もが、『無理っ！』って思ったことでしょう。その前に、第13回TBIを最後に、終了していたのですね…。

TBIが終了した、という事を知ってガッカリした私に対して、安堵…勇気付けるように、友人が教えてくれました。『四国のTBIは終わったけど、今はTDNになったんだよ。』

ツールドニッポン？？？
『じゃあ、それに出たい…』（←短絡的思考）

一気に、その場の雰囲気が凍りつくのが分かりました。そりゃもう瞬凍です。マイナスです。

友人『出たい気持ちはわかるけど、まだ無理じゃないかなぁ…？』
私　『じゃあ、どうしたら出れるの？』
友人『林道をちゃんと走れること、体力があって、メンテナンスもできることだよ。』
私　『じゃあ、がんばる！』（←短絡的思考）

林道を一人で走ることもできなかった私が、なぜここまで根拠もなく、出たい！と思ったのか…。この時の私は、これから多くの人との出会い、いろんな方に支えられる事になるとは、全く想像していませんでした。

友人『まずは、１年間みっちり林道を走る練習をしようか…（汗）』
私　『はい♪（胸躍）』

『えすえす・・・なんとか・・・の、ニッポン中を走るやつ・・・』としか、説明ができない私の、ラリーへの第一歩です。でも、『ニッポン中を走るやつ・・・』としか説明できなかったので、本人はラリーという意識はなかったようです。

この友人は、のちに私の夫となり、ともにモンゴルを走る（ハメになる？）事になるのです。『新婚旅行』という名目とともに…