HOW TO ENTRY

「いつかは、パリダカ!」とまでは思わずとも、誰もが一度は憧がれたアドベンチャーラリー。それはラリーが市民スポーツとして全ての人々にその門戸が開けられているからでしょう。

それでもいざ「出る!」と決めるのは、そうそう容易いことでもありません。なぜなら、そこから待ち構えてるものは、さまざまな準備や工夫が必要だからです。またそれは思わず時間とお金を要してしまうからです。「出ると決めた瞬間からラリーは始まる」「スタートに立った時にはラリーの90%が終わっている」とパリダカ28年連続出場の世界記録を誇る菅原義正氏が言うように、ラリーは特に準備段階が重要なのです。

■レースの選択

あなたが全くの未経験者だとした場合、その選択肢は無限にあると言えます。とはいえライセンスが必要なものがほとんど。

パリダカもFIAの国際競技者ライセンス国際C級以上が必要になります。2輪の場合は、MFJで推薦で取れるはず。これはモンゴル開催時にSSERが取り組んだものだそう。いずれにしても、いきなり国際イベント・海外ラリーというのはハードルが高いかもしれません。

そこで、適度なステップを踏むことが大切になります。そうですね、ヒマラヤに登るにも、まずは第1歩を近所の低い山から、というようにです。

⇒ツーリング

ある意味で、ラリーはレギュレーションのあるツーリングだとも言えます。その基本はツーリングに凝縮されています。自分の意思でタイムコントロールをしながら目的地を目指す。時にはパンクやマシントラブルに見舞われることもありますがこれはラリーでは、もう少し頻繁にあるでしょう。時には競争しながら仲間たちとキャンプを張る。異なる点と言えば、競技であるがゆえに道中は独りで走行すること。もうひとつは主催者という違う視点を持った仲間が存在するということでしょうか。

ただラリーの語源「集う」の通り、ビバークでは同じ目標を持つ仲間たちと再会するのです。コマ地図に描かれた一本の道を辿りあった仲間という意識は、まるで戦友のように、いつの間にか固い絆で結ばれている事に気がつきます。

⇒TDRシリーズ

ラリーを完走する上で課題に掲げる技術として、ドライビング(ライディング)技術、メカニック技術、そしてナビゲーション技術が挙げられます。ドライビングスキルやメカニックスキルが低くても、時間を厭わずゆっくりと走行したり、メカニックを同行させれば完走することは不可能ではありませんが、ナビゲーションができなければ完走はおろか、目の前のCPにたどり着くことすらできないのです。また意外と苦労するのがラリー独特の用語や時間の流れ方。これらをコンプリートする意味でもTDRシリーズはピッタリ。基本は子供からエキスパートまでが遊べるラリーイベントですが、使用するコマ図やビバークの設営は本格的ラリーと全く同じなので入門者はステップとして経験しておきたいイベントだと言えます。

[LINK:TDRサイト]

⇒TBI,北海道4デイズ・九州4デイズ

海外ラリーに挑戦するにあたって、先ず国内で開催されるラリーイベントはクリアしておきたいところ。特にTBI(TOUR DE BLUEISLAND)はRALLY MONGOLIAの前哨戦として多くの海外ラリーストを排出しており、1週間という長丁場の中でいかに心身やマシンのコントロールできるか、そして共に海外ラリーを目指す仲間と出会い、情報を収集し、完走する喜びを体感しておくことが重要なのです。

[LINK:TBIサイト] [LINK:北海道4デイズサイト] [LINK:九州4デイズサイト]

⇒RALLY MONGOLIA

海外ラリーに挑むためには様々な難題を乗り越える必要がありますが、その中でも言葉の問題、食事の問題が大きいと言えるでしょう。その点、RALLY MONGOLIAは日本人が主催する稀少ない海外ラリーなので、言葉はもちろん、ビバークでの食事も日本食が用意されているから安心です。しかしラリーは世界各国からエントラントが集まり、TEAM SUGAWARA(HINO)が毎年ダカールの前哨戦として本レースに参戦するなど砂漠、草原、山岳とバリエーションに富んでおり、容易に完走の栄光を手にすることはできないでしょう。

[LINK:RallyMongoliaサイト]

⇒ダカールラリー

ご存知、世界一過酷なレースとして有名なダカールラリー。アフリカ情勢の問題で現在は南米で開催されていますが、その過酷さは更に増し、完走の栄光を手にするものは一握りの選ばれし者だといわれています。

[LINK:Dakar.com]

 
■ マシンの選択

挑戦するレースが決まったら次はマシンの選択ですが、基本的に競技のスタイルにもっとも適したものと、自分の好みやスタイル技量に適したもの、この二つの最大公約数で選ぶべきです。優勝争いをするワークスチームなど一部の選手を除いては、最低限の装備にとどめた日常からツーリングに使っている愛車で参戦する人も少なくありません。

三菱 パジェロ

ご存知ダカールで圧倒的な強さを見せた三菱パジェロ。現在の市販車は基本的には街乗り仕様となっていますが、少し手を加えるだけで充分に優勝を争えるポテンシャルを持っているかもしれません。またかつて市販されたパジェロエボリューションは販売中止から10年以上を経た現在でも活躍を見せています。 [LINK]

トヨタ ランドクルーザー

今や高級車にカテゴライズされるランクルですが、屈強なフレームとダカール市販車無改造クラスでその実力を証明したエンジンは高い実力を有しています。またラリーベース車としては依然70、80シリーズが高い人気を誇ります。[LINK]

スズキ ジムニー/ジムニーワイド

ラダ―フレームとコンパクトながら熟成されたエンジンを持つジムニーは市販されるアフターパーツも豊富でコストも低く抑えることができるため人気急上昇中。総合優勝こそ狙えないもののRALLY MONGOLIAではジムニークラスが新設され熱い戦いが繰り広げられています。まだベース車両を持っていない入門者には是非検討してほしい一台です。 [LINK]

YAMAHA WR250R

厳しい排ガス、騒音規制をクリアし国内で市販されるマシン。パワー不足は否めないが壊れない、疲れないという市販車ならではの特性は長丁場のラリーでは重宝され、ストックの状態でもモンゴルでの完走実績も充分です。[LINK]

KTM

KTMダカールで圧倒的な強さを誇るKTMは、ラリーパーツのラインナップも充実しています。市販ラリーコンプリートマシンを買うのもよし、自分好みのマシンをラリー仕様にカスタムするのもよし。現在の所、最もスムーズにラリーに望める最適なマシンといえます。[LINK]

■ 改造

ロールゲージ(四輪)、トリップメーター、マップホルダー(二輪)、燃料タンクの装着。これさえあれば基本的にラリーへの挑戦は可能ですが、特殊な装備品は一般では入手が困難なものもあります。また、装着するにあたっても安全性や操作性に優れた装着方法など、ラリーならではのノウハウが必要です。何度もラリーに参戦している方なら、現場で様々な情報を入手できるでしょうが、初めての方はラリーに詳しいショップに相談することをお勧めします。ラリー経験を有し、多くのラリーサポートの実績を持つSSERパートナーショップは身近な相談窓口となってくれるでしょう。

ロールゲージ(四輪)

ほとんどのラリーで装着が義務付けられています。衝突、転倒時の安全を確保すると共に、車体剛性の向上にも効果ありです。

トリップメーター

走行距離を頼りに走行するラリーでは必需品。一般的には前のコマからの距離と積算距離を同時表示するためにツイントリップが使われることが多い。バイクの場合はアメリカ製のICOが一般的で、手元スイッチで操作ができます。

燃料タンク

ラリーは競技によって航続距離がレギュレーションにて定められているため、大きなタンクの装着が必要となるケースがあります。(TBIなど国内ラリーでは200km、RALLY MONGOLIAでは280km)。競技中の燃費を計算しミスコースした際の燃料も余分に積載したいところです。安全な性能のものを選んでください。AUTO部門ではFT3という安全タンクを使用してください。原則として自作のものは使用できません。

マップホルダー(二輪)

ライダー自身がナビゲーションを行うMOTO部門では、コマ図をロール状につなげて電動で巻き上げるマップホルダーの装置くが必要です。手元で操作できる工夫が施され、夜間にもコマ図を読めるようバックライトが装備されているものが市販されています。取り付け位置には、視線の移動を考えて特に注意が必要です。また内照式は必ず事前に夜間走行をして防眩対策が必要です

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