ルートマップとも呼ばれるラリーの行程を示した地図のことです。
コマ地図と呼ばれる理由は、目的地までの道順をひとつずつのコマで指図するところからそう呼ばれるようになりました。交差点や分岐点、時には直進であっても確認をするための目標物が、スタートからのトータルの距離と、前のコマからの区間距離とで示されます。海外だとこれに方位などや遠景が書き込まれて表情豊かなコマ地図になります。
バイクの場合は基本的にトータル距離を主体にナビゲーションをしますが、クルマだと区間の距離で走行することが一般的です。
ラリーでは主催者の示すコマ地図と、実走行の距離のずれを補正値として、距離測定用の機器に入力して極限までマッチングを取ります。
無機的なコマ地図なのですが、思いがけない風景に出くわしたり、書き込まれた図などに対して想像力を働かせていくことから、コマ地図での走行は知的でとても楽しいものだと思われます。
SSERの場合は、1989年から始まったTBIからコマ地図を描いています。WRCなどの4輪のラリーで使うコマ地図とパリダカールなどのラリーレイドで使うコマ地図などを参考に独自に作ったものです。
まず舗装路は2本の実線で書かれていてそれが大きな国道であっても、細い山道であっても舗装路は舗装路!として同じに書いています。そして未舗装路は1本の実線。さらに破線の場合は道が無い場合のときに用います。
コマ地図は、制作した者と読む者との主観とのズレがあります。それは特に「強調するもの」が違うということです。また交差点などは、どの地点で距離を測ったかによって、次のコマでは少なくないずれが生じてきます。大きな交差点では停止線。小さな交差点では交差の中央で取ることが多いです。
また距離の補正ですが、高速道にあるキロポストを参考にしてください。ご自身のクルマのトリップメーターを、あるキロポストで0にリセット。10km先のキロポストを通過する際に、どのくらいのずれがあるかを把握します。しかし通常のクルマのタイヤでは、ほとんど差は無いと思いますが4輪駆動車などではタイヤサイズによって10%近いずれが生じてきてることがあります。
コマ地図は、かなり正確ですから同じような目標物があって「ちょっと距離が違うけど、このコマ地図の絵は、これだな」と決めて曲がったりすると、ミスコースすることが少なくありません。
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