DAY-1 7/16(土) 龍神⇒龍神温泉
「熊野古道、神々への巡礼の道」 TOTAL 203.15km
龍とは水を司る聖なる神獣。このラリーの中心地は、その龍神。
目の前の日高川を朝霧が白い龍のように這い、やがて空に舞い上がる。我々はその風景を幾度見たことか。
初めての開催地では、これほど伝説や神々の気配の濃厚な場所は無かった。直前の台風4号の豪雨被害もあり、いくつものSSを断念しなければならないという事も起きた。
グランドスタートのあと直ちにSSに向かう。このSSも10キロばかりだが、かなり崩れていて通行止めになっているところを、田辺市の特別の許可で使用することが出来た。
そのほかにも候補の林道は寸断されてしまっている。
SSを終えると海を目指し奇絶峡を下る。
起伏の面白い街が作られている田辺市の中心地を抜け海に出る。
日本の「ウユニ塩湖」と言われる、ポイント。
潮が良いタイミングなら、不思議な写真が撮れる。
海沿いを白浜に向け走り、南国的な岬の駐車場にでる。
ここは、南方熊楠記念館。
時間を調整してぜひ見学をしてほしい。
そしてリゾート地を走り、空港の下を抜け、再び山に。
熊野古道とクロスするポイントにある「熊野古道館」に立ち寄り熊野古道とは何かを感じて欲しい。
その熊野古道 中辺路に、沿うように走り抜け夕刻のSS。
山間の道を抜ければ、ビバーク地である龍神温泉に戻ってくる。
DAY-2 7/17 (日) 龍神温泉⇒本宮・川湯温泉
「樫野崎に、那智に。この旅の意味を問う」 TOTAL 315.09km
今朝は、同じ10kmのダートをSSを、2回アタックする、これは予定していた林道(もっと長いのだが)数か所の崩落で使用不可となったので緊急避難であるが、面白い試みになると思う。SSを終えて最後に出てくるのは太平洋をみとおす絶景のダートだ。
そして紀州灘、抜群に気持ちの良いシーサイドライディング。
街中での、右折を見逃すな。
本州最南端の潮岬は、実に緑が美しく海風が気持ちが良い。
串本大橋を渡り、樫野崎へ。
ここで、オスマン帝国の軍艦が難破した。
その詳細は、トルコ記念館に。この見学は見逃さないで欲しい。
映画『海南1890』2015年日本・トルコ合作:東映映画のあらすじを抜粋「日本とトルコの友好関係の礎となったエルトゥール号遭難事件を題材に、日本・トルコ合作で映画化したヒューマンドラマ。
1890年9月、オスマン帝国の親善訪日使節団を乗せた軍艦エルトゥール号が和歌山県沖で座礁し、乗組員618人が荒れ狂う海へと投げ出された。500人以上もの犠牲者が出る中、地元住民の懸命な救助活動によって69人の命が救われ、トルコへ帰還。この事件をきっかけに、日本とトルコの間に厚い友情が結ばれることとなった。そして1985年、イラン・イラク戦争で緊張が高まるテヘランに日本人215人が取り残され、日本大使館はトルコに救出を依頼する。後略」
いずれにしても黒潮洗う海岸線は絶景が連続する。
そして今回のラリーの総合優勝のトロフィーのモチーフにもなる「那智の滝」へ。
1段の滝としては、落差日本1位。その迫力を、堪能して欲しい。
そのまま、山中を進み、熊野古道 中辺路の最難関 大雲取越に沿って走る。
瀞峡に出た後、熊野本宮大社へ。旧社地大斎原と併せ見学する。ライディングよりも観光の忙しい1日だが露天の待つ川湯温泉がこの日のゴールだ。
DAY-3 7/18(月・祝) 本宮⇒龍神
「ダートライディング、熊野古道」 TOTAL 214.76km
最終日は、ちょっとダートを愉しむ1日とした。まだ災害の被害が明確ではないので、ルート変更の指示があるかもしれないので注意が必要。
ビバークの温泉を出て、国道で西に向かう。このルートも熊野古道に沿っている。
SSを2アタック。合計6本約55kmで本大会の計測は争われる。次回大会はこの倍にはなるだろうが。
そして、北上を続け、平維盛が護摩を焚いたいわれる山上へ向かうが、この道中のスカイラインは、バイクが多いので、気をつけて走行。速度に注意。
交通法規を守る模範的なライディングを見せて欲しいて
スカイラインから外れ、絶景の中を進み、ダートライディングへ。CPをミスしないように丁寧にナビゲーションを積み重ねていく。ダートを重ね再びスカイラインに戻りいくつかのダートを重ねグランドゴールへ向かう。
僅か3日間の旅で、この紀伊の歴史と文化と風土を堪能する。あと温泉も。
今回の難しい作業に協力を頂いた田辺市、田辺警察署に最大の敬意を持ってグランドゴールだ。